#2. ？？side ページ2
その日は、バケツの水をひっくり返したような…すごい雨の日だった。
風はないが、雨の強さが半端じゃない。友人宅から徒歩での帰り。タクシーも捕まらず、靴はびちゃびちゃ。
傘に叩きつける雨の音しか耳に入ってこない。
辺りも暗く、視界も悪く、他の歩行者の姿も一切見えないでいた。
こんな雨の中歩く奴の方がおかしいんだろうが。
ふと、隣に公園があったことに気づいた。
今更気づくほど視界も悪かったのか
そして、丸太のベンチに横になっている一人の男
背を丸めて、死んでるんか？と感じる程
…家が無い人らが集まるとか言ってたっけ、この公園。
俺はその人に近づき、恐る恐る声をかけた。
「…何してるんです？」
その言葉に返答はなく、続けて言葉を発した。
「屋根のあるベンチに行ったら、」
『なんも知らんくせに喧しいねん』
男の声。
まだ若い、目をグッと細めて俺を見たのが分かった
「知らんくせにって、なんか理由あってもそんなとこで寝る必要ないやろ」
『黙れ、関わんな』
土砂降りの中でも聞こえる程大きな声。
俺はその言葉に怯んでしまい、声をかけられなかった。
また背を丸めて眠りにつこうとする男、こんな中じゃろくに寝れもしないくせに。
俺は持っていた開きっぱなしの傘をそいつの上に乗せ、走って自宅へと向かう。
あんな事しか出来ないが、それでも何もしないで風邪をひかれるよりはマシだと考えた
家に帰ったあと、下着までびちゃびちゃに。
ガニ股で歩きながら脱衣所へと向かいすぐに風呂へ入った。シャワーで頭と体を洗って流す程度の物、こんな事もあいつは出来てへんのか。
風呂からあがり、晩飯の準備をしていると電話がかかってきた。
相手は先程の友人
「家帰れた？」
「帰れた帰れた、もうびっちゃびちゃ」
「雨すごかったもんな、送れば良かったなぁ」
「ええよ、別に。雨の中歩くの久しぶりで楽しかったし」
んはは、と笑いながらレンチンし終えた晩飯をテーブルに置き、箸を取った。
スピーカーにして携帯をテーブルに置き、ご飯を食べ始める。
「…え、なんか食ってるん？」
「少し腹減ったから」
「さっき食ってへんかった？」
「まぁ。少し走ったから消化したかも」
なんて会話をしながら食べ進め、あっという間に食べ終わってしまった。
それと同時に会話も終了し、一気に暇になる。
静かな部屋、ゴミを捨てて歯磨きをしに行った。
今日はもう寝るかな。
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chara＊doll＿サブ(プロフ) - 宮さんのw.r.w.r.d.の作品が大好きです…💓 完結おめでとうございます！これからも応援してます！またいつか宮さんのd!の作品が見たいです…！✨🍀 (2021年11月12日 16時) (
レス) @page41 id: 8350102349 (このIDを非表示/違反報告)
Ok - ガチ泣きしてしまった (2021年11月8日 0時) (レス) @page38 id: f38258070c (このIDを非表示/違反報告)
つむ - 初めてですが、とってもおもしろかったですー。お身体に気をつけて、更新頑張ってください！ (2021年10月14日 14時) (レス) id: c4476d5627 (このIDを非表示/違反報告)
はくまい(プロフ) - 何某さんのd小説待ちわびてました〜！！！今回も凄い面白いです、ありがとうございます😭😭😭 (2021年10月13日 18時) (レス) @page5 id: 5573920f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮 x他1人 | 作成日時：2021年10月13日 18時
