#37. 紫 side ページ37
おらんかった。
大先生の家に行ったら、真っ暗で…Aがおらんかった。
21時までは待っとこう、そういう話をして俺は落ち着かないままじっと待っていた。
Aの作ったであろう肉じゃがをつまんで。
「依兎瀬遅いなぁ」
「…」
「…」
「…外行けて楽しいんじゃないすか」
「なんで？」
「俺外とか俺がおる時以外アカンって言ってたし」
自分の言動を反省しながら、カチカチと秒針の進む時計を眺めていた。
21時10分。帰ってこない為、2人で外を捜索しに行こうかと立ち上がった時。
玄関の扉がガチャ、と開いた
顔をのぞかせると、壁に手を付き前かがみになり片手で靴を脱いでいるAの姿。
白い服は赤く、髪もボサボサ。
こっちを見たAは目尻辺りや頬、鼻から血を流していた。
『ただいま』
「おかえり〜…って、なんでそんなボロボロになってんねん！！！」
『俺がおった所の公園に顔出したらこうなった。寄って集ってやりやがって』
「お前精神強いなぁ…、集団で？」
『せやで。集団でほんま卑怯な奴らやわ』
俺と目が合ったはずなのに会話に入れない。
大先生のことしか見えてないような、そんな感覚が。
服に付いた血のことを謝りながら、ふと俺の方を見た。
『なんで居るん。』
「…」
「ショッピくんも戻ってきて欲しいっぽくてさ」
『そうなん、やっぱ俺が居らなアカンの？寂しい？家事が出来ひん？』
「…」
「依兎瀬も帰りたそうやったのに」
『言ってへんし！！はっ倒すぞ！！』
大先生の腹を掴み力を入れ黙らそうとしている。
脅迫や、ここに来ても相変わらず…
そしてまた俺の方を向き直して近づいてくる
それに驚いて1歩、2歩と後ずさり。
『…俺、ショッピの家の方がええ、帰りたい』
「…ほんま？」
『おん、だってここゴキブリ居るんやもん。嫌や』
「出たん！？おったん！！？ど、こいった！？」
『外出したわ』
「依兎瀬つよ…」
「…、俺も帰ってきて欲しい、」
そう言うと、目の前のAは口角を上げて嬉しそうにしていた。
目を細め、俺の口から言わせてやったぞ、と言わんばかりに。
『二言はあらへんな！？』
「ない、今まで1人やったのに今それが耐えきれへん」
『ざこ〜、やっぱ俺の存在デカかったんやな』
「急に調子乗り始めるやん依兎瀬」
『やかましいねん』
こんな時になにか思い出したのか大先生に対してまた口を開く。
『そういやコネシマが明日来るって』
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chara＊doll＿サブ(プロフ) - 宮さんのw.r.w.r.d.の作品が大好きです…💓 完結おめでとうございます！これからも応援してます！またいつか宮さんのd!の作品が見たいです…！✨🍀 (2021年11月12日 16時) (
レス) @page41 id: 8350102349 (このIDを非表示/違反報告)
Ok - ガチ泣きしてしまった (2021年11月8日 0時) (レス) @page38 id: f38258070c (このIDを非表示/違反報告)
つむ - 初めてですが、とってもおもしろかったですー。お身体に気をつけて、更新頑張ってください！ (2021年10月14日 14時) (レス) id: c4476d5627 (このIDを非表示/違反報告)
はくまい(プロフ) - 何某さんのd小説待ちわびてました〜！！！今回も凄い面白いです、ありがとうございます😭😭😭 (2021年10月13日 18時) (レス) @page5 id: 5573920f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宮 x他1人 | 作成日時：2021年10月13日 18時
