ロマンス・カート ページ2
「うーん…良い風!!自然も感じられるし、ようやく沖縄に来たッて感じw」
俺の隣で大きく伸びをして、辺り一面に広がる緑を満喫している様子の愛佳。
「確かに…何かリラックスするね〜」
「でしょ!?…やっぱり、後ろの二人は情緒を楽しめる大人だわー」
前席で、隣の虎太郎をあからさまに見ながら俺らに言ってくる渡邉さん…嫌がってたわりに挑発していくよな、この人w
「わ…ワイかて、ようやく魅力に気づいてきたでwこの美味しい空気…まるで、もうパイナップルを食ってるみたいやッ!!」
「…分かったから、しばらく黙ってようか?」
「うおお…何でやああッ」
もはや飼い主と犬みたいな関係になっとるな…ある意味、相性良いと言えるのか?
「ねえ裕一…あれ、パイナップル畑かな?」
愛佳に肩を叩かれ、彼女が指差す方向に目をやると、確かにソレっぽい畑が広がっていた。
「そうかも…あんまり、視力良くないから多分だけどw」
「何だよそれw」
俺が畑を確認していると…ふと愛佳が、前席から見えないように俺と手を繋いできた。
「え!?」
驚く俺に、愛佳は人差し指を口に当ててから…声にならない声で伝えてきた。
(シッ、カート降りるまでの間だけね)
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作者名:天道一番 | 作成日時:2017年3月27日 1時