涙を炎に

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冨「では行ってくる」



　「はい。行ってらっしゃい」





冨岡さんが消えたのを確認して森へ行く
　







情けない情けない情けない




初任務で負傷し、冨岡さんにまで迷惑をかけてしまっている





自分の情けなさに苛立ち、それを八つ当たりするように素振りをする





もっと強くならなければ





もっと...もっと...





　「ハァ....ハァ.....」




素振りを終わらせ、さて次は...という時





バサバサッと羽音




　「...あ、炭治郎の鴉...？」



鴉の足に括られている文を受け取る




　「ありがとう」


鴉を労るとバサッと羽音をたて飛んでいってしまった







　「炭治郎、....そっか。仲間ができたんだね」


文には書いてないが、恐らく禰豆子ちゃんも元気なのだろう



炭治郎からの文には、鼓を使った血鬼術で攻撃してくる元十二鬼月と戦ったこと、その任務を共にした二人と現在藤の家紋の家で療養中だと言うこと、あとは私が元気か等だった






....炭治郎は凄い。どんどん強くなってる



そして、炭治郎は優しい。底抜けに。




それも強さの1つなのだろう








私はといえばこの一ヶ月、何度か任務に赴いたが功績というものもなく、なんとか迫る鬼を二体倒したくらい



負傷はしていないが、苦戦しながらなんとか...という感じだ



悔しい



あの戦いだって慌てず冷静に判断できていれば...


...いや、終わったことを後悔しても遅い




後ろ向きに考えそうになる頭をぶんぶんと振る





終わろうとした素振りをもう一度再開する








負けてられない。私ももっと強くならなければ

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