19話 ページ19
「彼が出してた
何らかのサインにも
私は、見て見ぬフリをしていたのかも
知れない。
そんな、愛情にあぐらをかくような事が
私から見えたのかも知れないね...
だから誰とも続かないって
彼は言ったんだなと、受け止めてる」
ゆり『でも別れ際に言われた言葉なんて
あんまり引きずっちゃダメだよ。
現にあの人、すぐにより戻そうって
言ってきたわけでしょ?
やっぱり本心ではなかったって事だよ』
「...うん」
ゆり『そろそろ淋しくなってきた?(笑)』
「彼氏いなくて? 全然(笑)
まだ3ヶ月ぐらいだもん。ゆりは?」
ゆり『ぜんっぜん(笑)
平気すぎるのも困り者だよね(笑)』
「ずっと忙しくて...
こうして友達と会えたのもやっとだし
まだ何にも落ち着いてないからね。
だから、こんな時にさ
また新しく恋愛を始めたとしても
私はきっと同じことを
繰り返してしまう気がするから...」
ゆり『それもいいんじゃないの笑)
おバカな事が出来るのも恋愛だけじゃん』
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ゆりとの箱根を思い出していた
あれがもう8ヶ月前...か...
そういえば
あのお宿がとても良かったので
新しい彼氏とまた行ったって言ってたっけ。
私はまだ、エンジョイしてると言うには
ホド遠いけど、日々の仕事や暮らしに
ようやく慣れてきた感じだろうか...
休日すらなんだかんだと忙しいが
家事を含めて、暮らしも雑にならず
何とかやれている事には
そこそこ満足出来るようになっていた
けど、それでもうイッパイイッパイ。
正直...どこに恋愛する余裕がある?と
自分に聞いている自分もいる
時間がない。気持ちに余裕がないから
恋愛出来ないと言うのは
間違っているとはわかっている
ただ、また同じことを言われたら...
登坂さんからもまた...
好きな人の怒りと悲しみと
疲労感が入り交じる顔はもう見たくない
このような笑顔で
ずっといてもらえるだろうか...
私は週刊誌の彼の笑顔を
長い時間、ひたすら見つめていた
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作者名:茶々 | 作成日時:2016年1月10日 13時