18話 ページ18
「何もないよ(笑)」
ゆり『そっか(笑)』
「でも何て言うか...
彼には感謝の気持ちがある...
司法試験の時も一生懸命
私を支えてくれたし...」
ゆり『うん、そうだね...』
「 それにやっぱり...
私が悪かったなって思うの..」
ゆり『何で?
真央は悪くないよ...
こんな時期にさ、彼氏を一番に
優先して時間さけるわけじゃん!』
ゆり『ちょっと大袈裟に例えるけど
真央の弁護士としての生き死にが
かかってる程の勝負な年でさ...
生理止まって、円形脱毛でハゲまで作って
毎日、ヒリヒリする思いでいるのにさ...
そんな心身キズだらけの時に...
不満をツラツラ並べて文句言う?普通?』
「笑」
ゆり『それに話を聞いて
もっと頭にきたのは、試験終わった頃にさ...
いやそのタイミングはね、
たまたまかも知んないけどさ...
あっという間により戻そう。は
やっぱ無いよね』
ゆりは急須にお湯をトポトポ注ぎながら
『でも私も、訓練生の時から
今の今まで同じような理由で
彼氏とはちっとも続かないんだよね。笑』
ゆり 『何で?仕事が忙しすぎるオンナは
恋愛と両立が出来ないって事?って
私もそのたび悩むねんなー(笑)』
私は、ゆりの入れてくれた湯呑みを
手のひらで包みながら
「そうだね。同感(笑)」と相づちをうった
「でも、振り返ってみるとね
自分自身やっぱり反省すべき所は
大いにあると思う...
そりゃそんな時期は仕方ないよ!と
今、ゆりも言ってくれたように
皆が言うのね」
ゆり『うんうん』
「いやもう本当にキツい年だったのは
間違いないんだけど、何て言うか...
そこにカコつけて
何でも仕方ないでしょ?と言わんばかりの
傲慢心が、私にあったんじゃないかと思う」
ゆり『...うん』
「そもそも、なかなか時間が作れないのは
彼も理解してくれてたし
私もね、口ではゴメンね、ゴメンねと
謝ってたんだけど、どうだろね?
そこには、誠意と言うか(笑)
こう何て言うか...
彼女としての可愛いげが(笑)
まるで感じられない感じだったのかな」
「一時間しかないけど会いに来てとか
逆に言ってくれた方が良かったって...」
ゆり『言われたの?』
「うん(笑)」
ゆり『ひぇ〜めんどくさい(笑)』
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作者名:茶々 | 作成日時:2016年1月10日 13時