17-22 正直な背中 ページ22
■ EunHyuk ■
ﾗｼﾞｵ局に着いて重い足を引きずる様にしてﾛﾋﾞｰまで進む。
寂しいと言ってくれなかったことが今では、“僕がいてもいなくても一緒”へと変化していた。
嘘でも寂しいって言ってくれてもいいのに。
とか一人でぶつぶつ呟く僕の目に、ﾛﾋﾞｰのｿﾌｧに越し掛けるｲﾄｩｸ兄さんの背中が飛び込んで来た。
何やら哀愁漂う背中と、兄さんの周りに立ち込めるどんよりした空気が渦巻いて見える様だ。
ｳﾆｮｸ「兄さん」
僕の声にゆっくりと振り向いた兄さんの微笑む顔にも、上げた手にも力が入ってない。
とりあえず兄さんの斜め隣の一人用のｿﾌｧに腰を下ろし、何かあったのかと声を掛けた。
ｲﾄｩｸ「ちょっとね…そっちは？楽しい？」
ｳﾆｮｸ「・・僕もちょっとね」
兄さんのがうつって僕まで余計にどんよりしてしまうよ。
ｲﾄｩｸ「何があったの？」
ｳﾆｮｸ「寂しいって言って貰えなかったんだよ」
ﾗｲﾊﾞﾙの兄さんにこんな話をするのもどうかなと思ったけど、話を聞いて貰うことにした。
もちろんｼﾞﾆｮﾝの名前は出さずに。
話し終わった後、何だ。そんなことかと兄さんが短く息を吐く。
ｲﾄｩｸ「昔は寂しいばっかり言われて気持ちが萎えてたんじゃなかった？」
あぁ…そう言われてみればそうだった。
会いたいや寂しいって言葉は最初は良いけど、やがて苦痛に変わる。
忙しい中で時間を作って会ってるのに、どうして応援してくれないんだよって確かに思ってた。
だけどAには言って欲しいって思ってしまう相変わらず我が儘な僕。
ｲﾄｩｸ「・・・・Aは寂しいって言われて困ってたのかも知れないね」
何となく周りを気にして、小声で元彼のことかと聞いた。
ｲﾄｩｸ「うん・・」
あー、うん。確かにね。ﾅﾂｷって人なら言ってそう。
あ・・戻ったら約束の件、話さなきゃ。
寂しいって言ってくれなかったとか落ち込んでる場合じゃなかった。
ｲﾄｩｸ「ｳﾆｮｸ・・もしさ・・」
僕の顔を見ずに、兄さんの声は足元に落ちて行った。
兄さんの次の言葉を待ってるうちに、お待たせ…とﾃﾞｨﾚｸﾀｰがやって来た。
すると兄さんはﾊﾟｯと顔を上げて僕の方を向き、やっぱいいといつもの顔で微笑む。
仕事の始まりを告げるその笑顔に僕も笑顔で分かったと答えたけど、内心では話してくれれば良いのにと思ってた。
だって兄さんの背中は正直だから。
仕事の時はいつも伸びてる背筋も今は哀しげに丸まってる。
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SuHyun(プロフ) - 17完結おめでとうございます☆ シウさん、気になりますね……。次章も楽しみに読みます！ (2012年7月10日 13時) (
レス) id: b608d0c232 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞かのかｵﾝﾆ☆ わーん！お久しぶりです！作者、ｵﾝﾆに見捨てられたのかと少し不安でした(TдT)良かったぁ♪ 寝るの早かっただけなんですね！良かったぁ(T ^ T) (2012年7月9日 22時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞テムさん☆ ありがとうございます♪ テムさんも願いを叶えて…(T ^ T)☆ 作者、感動しております！これでまた、18でも頑張れます！ (2012年7月8日 23時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞maruさん☆ わー！作者の願い事叶えてくれるんですね！？作者、七夕の願いが叶うの初めてです(≧w≦)♪ ありがとうございます！嬉しいです♪ (2012年7月8日 23時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
テム(プロフ) - １７完結おめでとうございます!!あ、わたしもﾓｼﾞｮさんの願いを叶えちゃいますよ(ﾉ∀`)続き楽しみにしています( ´ ▽ ` )ﾉ (2012年7月8日 18時) (レス) id: b396880c2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2012年6月17日 22時
