17-17 嫉妬の沼 ページ17
■ LeeTeuk ■
もうﾗｼﾞｵ局に向かわなきゃいけない時間になって、ｸｳとは別れて事務所を後にした。
ﾀｸｼｰの中で僕は一人重い息を吐いた。
事務所に戻ったことを少し後悔したからだ。
ｸｳは僕にこう言って来た。ｻﾌﾞくんやﾘｸさん、A本人にも自分が話したことは黙っていて欲しいと。
ｻﾌﾞには今も変わらず仲良くして貰ってるだけで有り難いことだからと。
別れた時には何も言って来なかったけど、昨日のﾘｸさんとのことがあって初めてｻﾌﾞくんに怒られたそうだ。
きっとｻﾌﾞくんが、うちの家で携帯を耳に当てながら怒鳴っていたのはｸｳになんだろう。
柊家の人は皆、兄ちゃんの方が好きなんですって、ｸｳが寂しそうに呟いていた。
それを聞いて、正直身内に酷いことをしたｸｳを好きになる要素が見当たらない。
本当に仲良くしてくれてるだけで有り難いことだと思った方が良い。
顔にも口調にも怒りは出してないけど、思わずｸｳに向かってそう言ってしまった。
だって、同情した見知らぬ女性が…、まさか自分の好きな人だったなんて思わなかったんだよ。
あの話を聞いて怒りを抱かないはずがない。
その反面、怒りの隅っこの方では、ｸｳの気持ちが分かる自分がいたのも確かだった。
Aはﾘｸさんを信頼し切っいて、ﾘｸさんに向けられる笑顔は安心し切ったものだ。
あの二人が出す空気を間近で感じたら、ｸｳが嫉妬してしまう気持ちにも頷ける。
それが僕が怒りを顔にも口調にも出さなかった理由で、本当はただ出せなかっただけだ。
だけど…、僕の目は確かだった。
やっぱりﾘｸさんはAを好きなんだ。
ﾘｸさんがAを見る目がね、本当に優しいんだよね。
愛情に満ち溢れてるっていうか…。
だけどあれはやっぱり親友としての愛なんかじゃなかった。
それは僕が一番恐れてることだった。
ﾘｸさんがﾗｲﾊﾞﾙだったら勝てる気がしない・・そんな風にも思ってた。
最後にもｸｳに言わないでくれと念を押されたけど、僕は何も答えなった。
約束をしても守れそうにないから。
Aにはさすがに話を聞く勇気はない。傷を抉ってしまいそうだから。
でもﾘｸさんには話を聞いてみたい。
ﾘｸさんの気持ちをﾘｸさんの言葉でちゃんと聞きたい。そしたら何か違った気持ちになるかも知れない。
ｸｳからの話だけじゃただ嫉妬心が大きく膨らむだけだ。
嫉妬心は考えを偏らせる。それは避けたい。
じゃないと・・嫉妬の沼に足が沈む。
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SuHyun(プロフ) - 17完結おめでとうございます☆ シウさん、気になりますね……。次章も楽しみに読みます！ (2012年7月10日 13時) (
レス) id: b608d0c232 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞かのかｵﾝﾆ☆ わーん！お久しぶりです！作者、ｵﾝﾆに見捨てられたのかと少し不安でした(TдT)良かったぁ♪ 寝るの早かっただけなんですね！良かったぁ(T ^ T) (2012年7月9日 22時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞テムさん☆ ありがとうございます♪ テムさんも願いを叶えて…(T ^ T)☆ 作者、感動しております！これでまた、18でも頑張れます！ (2012年7月8日 23時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - ＞maruさん☆ わー！作者の願い事叶えてくれるんですね！？作者、七夕の願いが叶うの初めてです(≧w≦)♪ ありがとうございます！嬉しいです♪ (2012年7月8日 23時) (レス) id: 4f9c643c3b (このIDを非表示/違反報告)
テム(プロフ) - １７完結おめでとうございます!!あ、わたしもﾓｼﾞｮさんの願いを叶えちゃいますよ(ﾉ∀`)続き楽しみにしています( ´ ▽ ` )ﾉ (2012年7月8日 18時) (レス) id: b396880c2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2012年6月17日 22時
