魔法を使えない魔法使いが、魔法に勝つたった1つの方法。【ハリポタ】 (ページ30)

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ターバンとのお茶会ページ30

事を一切隠さずに、あったことを全て話した。

それを聞いたスネイプ先生は、眉間の皺を一層深くして考え込んだ。

ｾﾌﾞ「…お前が破り捨てた黒革の本はどこにある？
今から捨て置いた場所に行くぞ。」

『え、でももうすぐ夕食ですよ』

ｾﾌﾞ「朝までずっと我輩の傍にいることを許してやる。
それでもか？」

『今すぐに案内します！』

なんて素晴らしい提案だろう。

夕食前から次の日の朝までずっと一緒だって！？俺の理性保つかな…

夕飯にはスッポン(初夜の日必須)とか食べないと。←

そんな提案に乗らないわけがなく、俺はスネイプ先生の手を引いて案内した。

気付いたけど、今スネイプ先生と手繋いでるよ！もう洗えない。どうしょう。

ｾﾌﾞ「余計な事を考えるな」

『エスパーですか』

ｾﾌﾞ「顔に出ている」

『そんなに俺の顔を見ていたんですね？照れます///』

ｾﾌﾞ「…さっさと連れて行け」

そんなやり取りをしながら、ホグワーツの裏庭のテラスに着いた。

ベンチにはもうクィレル先生がいなかった。

『着きましたよ、これです。』

血塗れになっているバラバラの黒革の本が、テラスの傍の芝生の上に転がっていた。

ｾﾌﾞ「＿＿これは…」

その無残な残骸を見て、スネイプ先生は暫く目を見開いていた。

この黒革の本が何か知っているようだった。

『この本を読んだらスネイプ先生に会えなくなるかもって、クィレル先生が真剣に言うんですもん。
迷わず破り捨てたんですけど、この本って結構大事なものだったりましました？』

ｾﾌﾞ「これを、…お前は分霊箱を破り捨てたというのか？」

スネイプ先生は、俺の肩を両手で掴みながら静かに言った。

この本は分霊箱というものらしい。

『はい、破り捨てました。
…きっとスネイプ先生は俺がいなくても何とも思わないだろうけど、俺は…そんなの耐えられないんです。
スネイプ先生しか、俺はいらない。
だから、その本が大切なものだったとしても破り捨てたことに後悔はありません。』

俺ははっきりと言った。

俺より遥かに大きいスネイプ先生を生涯に渡って抱き占めることができないなんて、むしろ人生に価値などあるのだろうか。

恋は盲目とも言うが、それなら落ちるところまで落ちてやろうと思った。

ｾﾌﾞ「そんなわけないだろう。
少なくとも我輩は、いなくなっても何とも思わない者に“印”など付けはしない。
分霊箱を破壊したことに関しては上出来だ。お前に怪我がなくてよかった』