魔法を使えない魔法使いが、魔法に勝つたった1つの方法。【ハリポタ】 (ページ24)

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魔法の授業ページ24

べしんっ

俺の言葉に、スネイプ先生は怒って頭を叩いた。

『いてっ』

ｾﾌﾞ「巫山戯た冗談もほどほどにしろ。
お前の空元気ほど見ていてつまらんものはない。」

随分と辛辣だった。

何故か、俺よりスネイプ先生のほうが辛そうだった。

俺が友達に軽蔑されて避けられただけなのに。

優しいんだなぁ、本当に。

生半可な優しさを持ち合わせていない分、本当に傍に欲しい時に居てくれる優しさを持っているんだね。

『スクイブじゃ、駄目なんですか？』

ｾﾌﾞ「駄目というわけではない。ただ、ホグワーツでは通用しないのだ。
お前はお前が通用する環境に居るべきであり、そのほうが必ず幸せになるだろう。」

『俺の幸せは俺が決めます。
スネイプ先生がいない世界など、俺はいりません。』

俺はスネイプ先生のローブを掴んで、握り締めて離さなかった。

はっきりと告げた俺の言葉に、スネイプ先生は目を見開いた。

ポカンとした後に、やっと口を開いたスネイプ先生はこう言った。

ｾﾌﾞ「…面倒臭い奴に懐かれたものだ。」

『観念して、もっと頭撫でていてください。』

ｾﾌﾞ「お前は…変わらんな。
自分が不利な状況にいるにも関わらず、我輩のことしか見ていない。
空港でお前を迎えに行った時からずっとそうだ。
我輩を見て、お前ほど幸せそうに笑う奴は見たことがない。」

スネイプ先生は、俺の髪を乱暴に撫でながら言うのだ

気付いていてくれたことに嬉しかった

運命など信じていない俺でも、多少は…運命だったかも、なんて思ってしまいそうになった。

『俺のいたマグル界でも、こういう状況はよく目にします。
それで、友達がいない7年間を過ごしたくないとは思っていたんですが…
どーでもよくなりました。
スネイプ先生が何をして何を隠して…何を悔やんでいたとしても、俺はスネイプ先生以外に人を愛すことはないんで。』

俺は、少し耳を赤くしているスネイプ先生が可愛くて、

どうしようもなくて

理性など崩れ落ちていて

その細い腰に抱きついて愛を囁いた。

拙い、愛を。

ｾﾌﾞ「…では、ここを卒業するまでに気持ちが変わらなかった時には
我輩も考えてやらんことはない。」

『言いましたね、約束ですよ！俺、返品とかできませんからね！』

ｾﾌﾞ「我輩は嘘などつかん。
しっかり学び、向き合って、ついでに逃げ方も身につけて来い。
それまで待っていてやる。」

『ハイ！ずっと愛しています！』

スネイプ先生は、俺の背中を押した。