魔法を使えない魔法使いが、魔法に勝つたった1つの方法。【ハリポタ】 (ページ3)

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突然のイギリス旅行ページ3

今、俺は飛行機の中だった。

昨日の夕食で鶏肉の麹焼きを食べていた時、珍しく真剣に両親からいくつか言われた。

母「A、明日から7年くらいイギリスで学んできな」

父「ああ、長期休みは帰ってきていいからな」

『え？』

母「必要なものは玄関にあるキャリーケースに全部詰めておいたから、明日はそれ持ってイギリス行きの飛行機に乗って」

父「これ、パスポートと予約した席番号。」

『は？』

母「じゃあ、今日は早く寝なさいね」

父「小学校は昨日辞める手続きしたからな」

『え、なに、俺、学校辞めたの！？』

母「お店のことは大丈夫。
Aは自分の人生を自由に楽しみなさい。
ピンチの時は空手使えば平気だから。10段まで取らせておいて良かったわ。」

父「そうだな。俺達は魔法使いだけど、Aはスクイブだから魔法使えないもんな。」

『魔法使い？スク…何だって？』

美味しく食べていた鶏肉の麹焼きが味を無くした。

頭の中の整理が付かないまま朝になり、俺は飛行機に乗せられた。

自分の身長のほとんどを占める黒いキャリーバックを持たされて、イギリスへと飛ばされている。

飛行機の窓から空を見ながら、未だ状況の掴めていない頭をフル回転させた。

そして、昨日フクロウが運んできた宗教団体(？)からの手紙の存在を思い出した。

あれが原因？いや、でも俺の家は宗教団体に加入していない。

しかも、両親揃って魔法使いだとか、スク…何とかだって言ってたな。

昔から何をやるにしても説明不足な節がある両親だったが、ここまでだとは思わなかった。

そんなことを考えているうちに、飛行機は目的の空港に着いた。

俺は、大きいキャリーケースを引きずって空港の椅子に座った。

『はぁ…(呆然)』

どこへ行けっていうんだ。

ｾﾌﾞ「What is your name?」

うわ、英語だ…。英語でしゃべってる…。

本場のイギリス英語って日本人の英語と雰囲気が違う…。

全体的に黒い服装の大きなイギリス人男声が、俺に声を掛けた。

知らない人に名前を教えてはいけませんって、習ったぞ！

俺は格好良い声のその男に、カタカナ発音の英語で答えた。

『Sorry,…I can not tell my name to you.(ごめんなさい、名前を教えることはできません。)』

ｾﾌﾞ「・・・Come with me, Ok?」

『え？何だって？…分からん。…とりあえず、…イエスっ！』

ガシッ

『えぁ！？』

俺は、その男に腕をガッシリと掴まれて連行された。