Black Stone (ページ36)

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出番が終わったので

スタッフさんに一礼をして

スタジオからでる

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伊吹『今日のモモさんすごく良かったです』

「えーなに急に( 笑 )」

伊吹『いつもより…なんていうか優しそうでした』

「ねぇ、なめてる？( 笑 )」

伊吹『いや違っ『もーもちゃん！』

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伊吹さんと会話をしていると

聞き覚えのある声が私の鼓膜を刺激する

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振り返ると長い廊下のさきに

彼がいた。

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「伊吹さん、先いってて」

『はい、支度が終わりましたら車の方に着てください。暖房つけてまってます』

「うん、ありがと」

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ふさふさの髪を揺らしながら走る櫻井さん

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櫻井『はぁー( 笑 )間に合ったー( 笑 )』

「どうしたんですか( 笑 )」

櫻井『いや、初恋の話が気になって( 笑 )』

「えっ( 笑 )」

櫻井『あれほんと？( 笑 )』

口元は笑っていながら

目は…真剣だ

「近所のお兄さんと仲が良かったのはホントですけど…あとは嘘です( 笑 )」

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ホントのことを言ってみた

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櫻井『そっか( 笑 )』

「なんなんですか～もぉ～( 笑 )」

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自分でも吐き気がするほどの

甘い声

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女の武器だ

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櫻井さんは

フッと笑って…

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こう言った。

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『モモちゃん、恋したことないでしょ？』