Black Stone (ページ4)

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｢お疲れ様でした～本日の撮影は以上になります！｣

｢『｢お疲れ様でした～！｣』｣

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結局撮影が終わったのは夜10時

家に帰ったら11時半かな…なんて考える

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今はスペシャルドラマの撮影中

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全く売れてなかった時代から考えたら

こんなの想像もつかない

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豪華キャストって書かれたポスターの中に

自分の顔と名前がある事も

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旬の顔として

各メディアからも注目が集まってることも

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全部…

夢なんじゃないかって

こんな私でも不安になる

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清純派でも何でもない私が

この世界ではそうゆう人間に作り上げられて

まるで其れが本当の自分かのように操られる

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いつか皆に

この"嘘"がバレる日が来るのだろうか

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きっと

来るんだろうな

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今は

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そのタイミングの歯車が合わないだけで

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『 … っさん！モモさん！』

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｢あ、うん？何？｣

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この人は

私のマネージャーの伊吹さん

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ちょっと鈍臭いところはあるけど

根はいい人だから

この人がマネージャーで良かったと思う

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『明日のスケジュール何ですが…９時半から雑誌parumuの取材で…11時半時から、その雑誌の撮影になっています。明日朝８時半に迎えに行きますので…』

｢わかったわかった笑８時半に私のマンションの前ね｣

『はい、よろしくお願いします！』

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｢で… 用事はそれだけ？｣

『え、あ、はい』

｢私…着替えるんだけど笑｣

『はっ！す、すいませんっ！』

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バタンｯ

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変なの(笑)

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『モモさん！私は車で待ってます！』

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扉の奥から伊吹さんの声が聞こえて

その声は廊下を走る靴の音と共に

消えていった

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