Black Stone (ページ3)

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#1 ページ3

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私は、一ノ瀬モモ

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でもこれは

本当の名前じゃない

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そう所謂、芸名ってやつ

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モモは

自分の本名の桃花からとった

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モモの方が愛嬌があって可愛いからって

社長が言うから"モモ"にした

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3歳の頃から芸能活動しているけど

相変わらずこの世界は

なんと言うか…

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変わってる。

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今年で18年

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厳しい縦社会にはもう慣れた

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この世界は

決して居心地の良い処ではない

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今日もほら

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あそこで

新人女優がベテラン俳優に揖斐られてる

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あーあ

泣いちゃった

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ヘアメイクさん直すの大変だろうな～

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『すいません… 今すぐに直してこさせますので！』

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スタッフが私に投げ掛ける

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｢いえ、私のことはお構いなく！｣

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最大限の営業スマイル

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スタッフの人たちにも

笑顔は決して忘れない

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こうゆうことってすぐ記事になるから

なるべく火種は作らない

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仕事が減ったら困るの

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だから毎日最大限の注意を払う

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芸能人のプライベートって

一般人からしたら

決して知ることの出来ない

パンドラの箱のような物でしょう？

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私は目立った記事も出てないし

世間からの定評もあるし

有難いことに事務所からも

清純派女優として押してもらってる

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これからも

私は私のまま誰にも邪魔されずに

過ごしていくの

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そう思ってたのに…

あの人に出会ってから

私の価値観もその基準も

全て変わってしまった

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｢それでは撮影再開しまーす！｣