Black Stone (ページ11)

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翌日は

朝から雑誌の撮影があった

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まだ1月が始まったばかりなのに

もう春服の撮影をしている

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伊吹『お疲れ様です。』

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｢ありがと。にしても寒すぎ｣

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室内の撮影じゃないから

風が痛いほど冷たい

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編集長『いいね～！モモちゃん最高に可愛いよ～！』

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この雑誌の編集長

名前は～… 柴田さん？だっけ

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｢ありがとうございます！｣

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私が飛びっきりの笑顔を見せると

鼻の下を伸ばして近づいてくる

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編集長『モモちゃ～ん。この後1杯どぉ？もう20歳も過ぎたしそろそろ…ね？』

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キターーーーーーｯ

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めんどくさい編集長あるある！！

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お酒飲むふりして

いいムードに持って行ってそのまま

お持ち帰りの典型的なパティーン！！！

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行くわけないだろ

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誰がこんなオヤジと。

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なんかさりげなく手触ってきてるし

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気持ち悪～～～～～

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40過ぎたオヤジのゴツゴツした手が

私の指を謎る

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｢お誘いありがとうございます～！でも、私お酒強くなくって…｣

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編集長『いやぁ～そんなのいいのいいの！だからモモちゃん。ね？』

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これで食い下がらないとか

マジか。

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ならば最終兵器

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｢あの～私…実は～…今日女の子の日なんですっ … //｣

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編集長の耳元で囁く

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編集長『あっえ！やだな～！モモちゃん！そんなつもりで言ったんじゃないんだよ！』

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はい、落ちた

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顔を赤くして

見事に慌てふためく様子は滑稽で面白い

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｢なんちゃってっですよ！編集長をからかってみたくなったんです｣

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編集長『こら！おじさん怒らせたら怖いんだからな～？』

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いや、そんなニヤケ顔で言われても…

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編集長はふらふらと足取りをおぼつかせて

廊下へ消えていった

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伊吹『モモさん…流石ですね』

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｢まぁね～｣

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伊吹『あ、モモさん。後でちょっとお話が…』

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｢なに、いい話？悪い話？｣

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伊吹『どちらかといえば…いい話ですかね』

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｢なにそれ(笑)｣

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伊吹『では後程、車の方で…』

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伊吹さんはそれだけを言い残して

何処かへ行った

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なによ

"どちらかといえばいい話"って

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