Psycho-2 (ページ48)

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今日は、デート３ページ48

普段まともに見ない鏡とにらみ合いを続けていたせいか、気が付けばさっきまでたくさんあった時間が、もうすでにホテルを出ないといけないまでに残り少なくなっている

やべぇやべぇ！と口から漏らしながら慌ててホテルを後にしてAとの待ち合わせ場所まで向かう

今日のデートのプランは周りのやつらに聞いた何通りもの「元気になる方法」の実践だ
これでAもきっと元気になるはずだと確信を持って言える

約束の時間から３分遅れで時計台に着くともうすでにAが来ていた
おーいと片手をあげて名前を呼び、振り返ったAを見て思わず息が止まる

毎日見ているからこそよくわかる、Aは今日確実におしゃれをしている！！！
しかもそれも俺とのデートのために、だ

そんなAに見とれていると「大丈夫？」と声をかけられる

「…あ！いや大丈夫だぜ、お、おう」
「本当かしら…」

じゃあ行こうぜと並んで歩きだしてすぐ、もう一度横目でAを見やる
すこし口角が上がってご機嫌なAに俺もうれしくなる

元気になる方法①「うまいものを食う」(提案者菱沼)

「まずは昼飯食おうぜ！」
「そうね、お腹空いちゃったわ。何食べる？」
「ちゃんと決めてあるから安心しろよ」
と、駅前のモブドナルドに連れて行く

「どれも美味しそう…何にしようかな」
♪を頭の上に浮かばせながら悩むAを見て、ふとそういえばこの前Aは島崎と晩飯を食いに行ったことを思い出す
島崎が連れて行くレストランなんてきっとどこぞの高いホテルのに違いない
(おい…とんでもねぇ落差じゃねえかよ)

しかしそれは窓際の席に座ってバーガーをうまそうに頬張っているAを見ていると杞憂に終わった
「美味しいっ、やっぱりモブドナルドは裏切らないわよね！」
「そ、そっか…おう、ならいいんだ！よかった！！」

元気になる方法②「破壊、暴力」(提案者、誇山)

といっても実際にやれるわけがない
つまり疑似体験、そしてそんなことができる場所はここ、ゲーセンだ！

「A！これやろうぜ、これ」
パンチングマシンを指さしながら言うもAは、えー…とあまり乗り気ではない様子だ
しかし付き合いが長くなるうちにこういう時のAの扱い方は分かっている

「ははーん、さてはA、俺に負けるのがこわいんだろ？」
「な、そんなわけないでしょ？！いくら私が普段運動してないからってそう簡単に負けないわよ」
掛ったな…