Psycho-2 (ページ45)

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アルバイトは見た！３ページ45

やれやれ、とでもいったような困った笑いを浮かべた男が「交渉決裂のようですね」と言う

「もっとマシな条件提示しやがれ」

そう言い捨て、時間の無駄だとでもいうように師匠は男から顔を背ける
そんな師匠の態度にさすがにもう成す術がないと思ったのだろう、

「元より私の条件を受け入れるつもりがないのによく言いますね」

男も投げやりにそう言い返す

それにしてもなんて口の回る人たちなんだ
二人の攻防戦のようなやりとりに僕はというと冷や冷やしていた

スーツの二人がアタッシュケースを抱え先に相談所を出た後、男もそれに続き、失礼しました、とドアに手をかける

やっと終わった…僕が安堵に包まれたそんな時、男は相談所を後にする前に一言

「でも、まぁあなたにその気がないというのなら

　 ………あとはもう奪い取るだけですね」

と、出て行く間際、最初と同じ笑みを浮かべながら挑発的な発言を師匠に放ったのだった

「あ、あいつ…！最後の最後まで…！」

くっそー、とまるで負け犬のような一言を発した後、師匠はキッと僕に顔を向けるなり相当いらだった様子で

「塩撒け、塩！
俺のソルトスプラッシュ用のやつがまだあるだろ！」

とばかばかしい雑用を押しかけてきた

(それにしても手を引く、とか奪う、だとか師匠たちはいったい何の会話をしていたんだろう)

(Aのやつ相変わらず変な男にばっかり好かれやがる…調味市のまともな男どもは一体何してやがんだ！？)