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S.S. Rush 4 ページ32

「やだー!二階堂くんの弟ー!?似てなーい!」

「なんだ、二階堂
お前犬だけでなく弟まで連れて来たのか」

「へー、これが噂の弟か」




「俺は二階堂なんて名字じゃねーっての!」
「でも端から見ると僕たち兄弟に見えるだろうね、やっぱり」

俺は勘違いの言葉をかけてくる学生に片っ端から否定をするが、
二階堂(白衣の男)はどこ吹く風といったようににこにこしながら歩いている

(これが大人のヨユーってやつなのか?)

普段ろくな大人と関わりを持たない俺は妙な焦燥感を感じた









さっきのシーザーを檻に入れた建物からしばらく歩くと芝生が見えてきた

「ほら、あそこに大きい犬がいるだろ?
あれが僕の犬」

二階堂が「チョビー」と呼ぶと、そのでかい毛むくじゃらの犬は一目散に二階堂の元へかけてきた

「違うんだ、チョビ
今日遊んでくれるのはこっちの人」

二階堂はチョビの体をくるりと俺の方へ反転させた
近くで見ると迫力が段違いだ

「よ、よお…」

興奮気味のチョビに片手をあげてあいさつする

二階堂に「触ってみなよ」と言われた俺は恐る恐るチョビの体に触れると、ふさふさの毛が俺の手を包んだ

「うおー、気持ちいいなこれ」

思わずチョビの体に抱きつく形でなでると、チョビは嬉しそうにしっぽを振る

「気に入ってくれたみたいでよかったよ
じゃ、お昼頃にまたここに来るね」

「チョビー!良い子でねー!!」とぶんぶん手を振りながら二階堂は足早に去って行った

「大学生ってのは忙しいんだなー…」
「くーん…」

俺はチョビを抱きしめながら、二階堂が去って行くのを見届けた









※この二階堂は動物のお医者さんの二階堂がモデルじゃあないです
テキトーな好青年に二階堂の名前借りただけです

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作者名:出島 | 作成日時:2016年9月5日 22時

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