Psycho (ページ22)

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ひまわり畑で捕まえて 8 ページ22

「おい、島崎」

ショウ君が立ち止まり私に声をかける

「…なんでしょう？」

私も立ち止まり、ショウ君の方へ振り返る
振り返ったところで全盲の私には何も見えませんが

「ぜってーAのこと爪の誰にも言うなよ
あいつは俺が引き抜く」

やはりあの女性の話でしたか

「彼女はショウ君が直接引き抜くほどの実力者とは思えませんが」

ショウ君の気持ちをわかっているうえで少し意地の悪いことを言ってみる

ショウ君はおそらく彼女に何らかの感情を抱いたのでしょう
それが恋愛感情なのか友情なのか、はたまた家族に向ける愛情というもののどれなのかは分かりませんが

「島崎には関係ねーだろ」

…ま、教えてもらえるとは思ってませんでしたが

「もし…私が彼女のことを誰かに話せばどうしますか？」

とたんにショウ君が私を睨み付けるのを全身で感じる
まさに溢れる殺気を抑えきれないといった感じだ

「ぶっ殺す」

(…感情の処理がうまくできないところはまだまだ子どもですね)

やはりまだショウ君は我々5超にはかなわないだろう

「冗談ですよ」

そう言って私は薄く笑った