脇役女子が主人公 (ページ50)

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体育祭ページ50

いよいよ始まる最終種目。

『一回戦！！
成績の割に何だその顔ヒーロー科緑谷出久！！

対

ごめんまだ目立つ活躍なし！
普通科心操人使！！」

へえ、あの人…心操っていうんだ。
どんな個性なんだろ。

ワクワクの中、簡単にルール説明がされていよいよ始まる。

『レディィィィィイSTART！！』

GOじゃないんだ。
なんて呑気なことを思ってるとデクが何か叫んだ。

その瞬間、動きが止まるデク。

「話し合い？？」

「緑谷外に向かって歩いてる、なにあれ」

心操くんの言う事を聞いてる？？

「尾白くん、あれどういうこと？」

確か尾白くんが棄権した理由は心操くんのはず。
たぶん心操くんの個性…

「アイツの個性がたぶん人を操る個性なんだ」

「なにそれ、強」

「俺も心操の問いかけに答えた直後から記憶が抜けてる…操られてたんだと思う」

ただそれも万能ではないらしく。
衝撃があると解けるらしい。

「でもあんなイケメンなら操られたい」

「Aちゃん心の声が漏れてるわ」

おっと。
ふざけてる場合じゃなかった…デクがピンチ。

大人しく見てると風がブワッとデクを包み込んだ。

「解けた…！」

『緑谷！！とどまったあああ！！？』

無茶にしか見えないけどとりあえず良かった。
それから口を閉ざしたデクが心操くんの元へ歩いていく。

何かを叫ぶ心操くんと無視を貫くデクの試合。
その決着はシンプルだった。

デクが心操くんを場外へ投げ飛ばした。

「心操くん場外！！
緑谷くん二回戦進出！！」

ミッドナイトの言葉で終わりを告げた一回戦。
こんな感じなんだあ…なんて呑気に思う。

「地味だったねー」

三奈がそう言って笑った。
それに頷き返す。

「あっけないね」

勝てば次へ。
負ければそこで終わり。

緊張してきた。

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脇役女子が主人公②