脇役女子が主人公 (ページ3)

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入試ページ3

今にもパンクしそうだ。
どこがって？頭が！！！！

友達にも「無理じゃん？」なんて言われたあの雄英を受けるために必死に勉強した。

ついに今日、試験当日なわけだけど…人多。

無理吐きそう。

「ふう、落ち着けえ」

自分にそう言い聞かせてプリントに目を通す。
仮想敵を倒すわけね、はいはい。

いきなり？？？いきなり戦うの？？？

周りに友達もいなければ知り合いもいないこの空間。
誰かと喋りたい…

半泣き状態でプレゼントマイクの話を聞く。
途中メガネの真面目そうな子が質問したり他校の生徒を注意したりしてた。

彼とは気が合わない予感。

「ふう、落ち着けええ…」

自分に言い聞かせること何百目。
演習場所に到着して手のひらに人を書きまくった。

「それ飲まねえと意味ないらしいぜ」

後ろから知らない人に声をかけられてびっくり。
パッと振り返ると黒髪赤目の男の子。

「あ、うん…」

「お互い頑張ろうぜ」

せっかく！！せっかく人が話しかけてくれたのに人見知りしてしまった。

「ハイスタート！」

なんていう分かりにくい合図で始まった試験。
必死に走って中へ入る。

『標的補足！！ブッ殺す！！』

壁を突き破って現れた仮想敵。
一斉に殴りかかる受験者。

…人と離れなきゃポイント稼げない。

背中から羽を出して空高く飛んだ。

一番人の少ない場所、演習場の奥。

『来タナ人間』

人間に恨みでもあるの？？
恐ろしいスピードとパワーで襲いかかってきた。

それをギリギリで避けて転ぶ。

「いったぁ…死んだこれ」

『ブッ殺ス！！』

膝をつく私の後ろから襲いかかってきた。
硬くした羽を真っ直ぐ後ろに伸ばす。

仮想敵にグサッと刺さった。

「よかった、ダメ元だけど…」

私が今出来る最大強度の羽より仮想敵のほうが脆い。
これならいける。