これからのこと ページ4
―――――
狭い部屋にAを案内し、俺はソファーにドカッと腰を掛ける。
あーーー疲れた。
Aはどうしていいかわからないようで、床に小さく座っている。
五条「あーー…っと、これから俺の仲間が来るから」
「…なかま」
五条「で、そのうちの１人はオンナだから。もう１人は前髪おかしいけど悪いやつじゃない」
傑と硝子には、高専に向かいながらメールを打っておいた。
多分、そろそろ俺の部屋に来るはずだ。つーか早く来い。
家入「オーーッス。緊急事態ってどゆこ……と…」
夏油「悟はいつでも急なんだよな、また桃鉄99年やろうとかいう誘いな…ら…」
五条「おお、来たか。おせーよおめーら」
扉の前で傑と硝子が文句を言い、しかし部屋にいるAを見て言葉を失っていた。
硝子は心の底から軽蔑していますと言わんばかりの表情で、俺に詰め寄る。
家入「悪いことは言わない。自首しな」
傑は哀れみの目をしながらAの方へ向かう。
夏油「君は？大丈夫？この男になにかされたのかい？」
分かってたけど、こいつらの中の俺のイメージってどうなんだよマジで。
１０歳くらいの女の子を部屋に連れてきただけでこの扱い。
…ん？結構マズいのか？これ。いや、今はそんなことを考えている場合じゃない。
五条「待て。俺は何もしてない」
家入「てゆーかアンタ任務じゃなかった？」
夏油「任務を放り出してこんなに可愛い女の子を拉致しようだなんて、さすがに庇いきれないな」
五条「話聞けよ」
「あ…あの。祇園Aと申します。
ご、五条さんには…、先ほど、【特級呪霊】から助けていただきました。私の、両親は、死んでしまったので…ここに連れてきてくれたんです」
家入・夏油「「…！」」
話を聞こうとしない傑と硝子にブチ切れている俺の前に立ち、事情を説明したA。
――驚いた。涙を溜めながら言っているが、こいつの強さは本物だと思った。
ようやく２人が事情を把握し、硝子はすぐにAを抱きしめた。
家入「そう。そうだったの……」
涙を流すまいと上を見ながら、Aは硝子の腕にもたれかかった。
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作者名：佐々 | 作成日時：2021年1月20日 13時
