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伏黒「玉犬!」


「!」



白と黒、2匹の犬――。
式神使いか、と瞬時に判断した。


しかも、式神使いなのに恵くん自体の動きも早い。


3対1のような現状だけど、先生に術式を使うことを禁じられた以上、とりあえず逃げ回るしかない。



私は3歳の頃からクラシックバレエを習っていたこともあり、体が柔らかい。

加えて、呪術師になってから1日たりとも休まず鍛錬を行ってきた。



しかもその鍛錬の相手は先生。



恵くんには悪いけど、彼の後ろを取ることは容易かった。





伏黒「ッ!?」




頚部を軽く叩き、恵くんは跪く。


先生の言う”勝敗”の条件がよくわからないので、チラ、と先生を確認した。




先生はニッと笑い、口笛を鳴らした。

しかし、その前に言葉を発したのは恵くんだった。





伏黒「アンタ、何者?」



「私は…」



五条「アンタ、じゃないでしょ恵。負けを認めた?」



伏黒「認めたから何者か聞いてるんだろ」



「…ふふふっ」




負けを認めたって言ってるのにこの態度。

なんだか大物だなぁ、と恵くんを見て微笑ましく思った。




伏黒「笑ってんなよ、なんでアンタみたいなのがフラフラしてるんだ」



五条「まあまあ、いろいろ事情があるんだよ。恵だって色々あるでしょ、それと同じ」



伏黒「…ハァ。それで?」



五条「恵にも話したことがあるよね。僕が目指していること」



伏黒「えーと…強くて聡い仲間、だっけ」



五条「そ。でもね、僕はこれから少し忙しくなる。だからAを師にして、切磋琢磨していってくれないか」



「師…!?」




忙しくなるって…どうして?


先生が私から離れて行ってしまうような気がして、私は顔を上げた。


しかし、先生は優しく笑って私と恵くんの頭をポン、と撫でる。




五条「大丈夫。ちゃんと教えることは教えるよ。でもAは十分強くなった。僕はAのような呪術師を更に見つけて育てるために、教師になることにしたんだ」



「教師…!?」



五条「恵もこの通り、実力がある子だから。Aは僕の1番弟子として、恵を導いてくれないか」



「!」



伏黒「……負けたからなんも言えねーけど。祇園さん、だっけ?アンタ術式はなんなの」





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作者名:佐々 | 作成日時:2021年1月20日 13時

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