442Hzの純情 (ページ8)

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彼に嫉妬されてみたページ8

【河村拓哉】

「ねぇ、本当に大丈夫なの?」と心配そうに尋ねる福良さんに貴女は「大丈夫です!」と答えます。
些細なきっかけで喧嘩してしまった貴女と彼。貴女は河村さんなんてもう知らない!と家を飛び出しオフィスに転がり込んだのでした。彼から何件もメッセージが届いていますが全て無視です。
しばらくの間福良さんに話を聞いてもらい、少し落ち着いた貴女は「あ～、福良さんみたいな人が彼氏だったら良かったのにな。」とこぼします。その瞬間バン!と開いたドアの音に貴女も福良さんもびくりと肩を跳ねさせました。
何事かと振り向くと「こんな所に居たんですか、」と息を切らしながら言う彼の姿。彼はすぐに貴女の手を掴んで引っ張りあげ、「福良さん、有難う。」とオフィスを後にしてしまいます。
「離して、」という貴女の言葉も無視してずんずん歩き続ける彼は道端で不意に立ち止まり「あの喧嘩は僕が大人気なかったです、ごめんなさい。でも福良さんみたいな彼氏が良かったっていう発言はいただけない。」と貴女に向き合って言いました。
「あんなに息切らしてまで私のこと探してくれて、嬉しかったです。喧嘩もいっぱいするけどやっぱり河村さんがいいなって。その発言は口を突いて出ちゃっただけです。」と返すと「じゃあ仲直りですね。」と差し出された彼の手。「そうですね。」と笑う貴女はしっかりとその手を握り返すのでした。

【須貝駿貴】

「伊沢さん、ありがとうございました!」と頭を下げる貴女に「はいよ、お疲れ様～」と笑いかけてくれた伊沢さん。
2時間ほど前から添削をしてもらいやっと宿題のレポートが終わったのです。貴女の心は晴れ晴れとしていました。
ふんふんと鼻歌混じりに片付けをしていると不意に後ろから誰かに抱きしめられます。びっくりして振り向くと「伊沢と何話してたの、楽しそうだったじゃん。」と不機嫌な彼の声。
「レポート見てもらってたんです。」ほら、これ。と差し出されたレポートをまじまじと見つめる彼は「本当にそれだけ?」と首を傾げました。
貴女が答えるよりも早く「嫉妬ですか～?」と楽しそうに尋ねる伊沢さん。彼が「うるさい、伊沢。」と返すと「Aちゃんレポート終わんなきゃ須貝さんに会えないからって頑張ってましたよ。愛されてますね～」なんてまた飛んでくる声。
「それ秘密って…!」と焦る貴女は「何それ、可愛すぎるでしょ。」と言う彼の声に顔を真っ赤にしてしまうのでした。