442Hzの純情

幼児化してみた ページ14

【渡辺航平】

｢こうちゃ、どこ…?｣とキョロキョロ周りを見る貴女。彼とショッピングモールに来ていた貴女は色々なものに目を奪われながら歩いており、いつの間にか彼とはぐれてしまったらしいのです。じわじわと貴女の目には涙が浮かんできます。
泣いちゃダメ、と何とか涙を堪えた貴女の視界に彼に似た後ろ姿が映りました。すぐに駆け寄り｢こうちゃ?｣と声をかけると振り返ったその姿は彼のものでは無く、遂に貴女の目から涙がこぼれ落ちました。
｢え、どうしよう!?｣と焦る声も気にせず泣き続けていると不意に腕を引っ張られ｢すいません!この子、僕の連れの子です!｣という声。貴女がびっくりして上を見るとそこには探していた彼の姿が。
相手方と話が終わったのを見計らって｢こうちゃ…!｣と彼の服に顔をぐりぐり擦り付けるとぽんぽんと撫でられた頭。｢めっちゃ探した…!良かった見つかって…｣とほっと息をつく彼に｢ごめんなさい…｣と貴女は謝ります。
｢もうはぐれないように、手繋いで行こっか。｣と差し伸べられた彼の手を貴女はしっかりと握り返すのでした。

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