・ ページ16
『長くなっちゃったけどラストだね』
俺はピシッとなーくんの方を向いた。
な「ラスト、俺か」
クシャッと笑うなーくん。
『なーくんへ。』
『俺はなーくんに沢山沢山救われました』
『俺はなーくんに出会って変わることが出来ました』
『なーくんのおかげで生きる意味を見つけました。なーくん、本当にありがとう』
『俺の居場所を、生きる意味をくれてありがとう。』
『なーくんの優しさに救われました』
『…この後、話すんだけど俺には話さなきゃ行けない過去があります』
『まだ、なーくんにも話してません』
『でも、なーくんは「話せる時に話して」と催促しなかったね』
『ありがとう。本当に本当にありがとう。』
『なーくんのおかげで俺は幸せです』
『生きる意味をくれてありがとう』
『大好きです』
なーくんは少し潤んだ瞳を俺に真っ直ぐ向けた。
な「Aくんとここまで来れて、こんな景色を見れてよかった」
俺は堪えきれず泣きだす。
『なーくん…ｯｯ』
ぎゅっと強く抱きしめるとぎゅっと抱き締め返してくれる。
な「おー、よしよし」
ポンポンと心地よいリズムであたまを撫でられる。
『ありがと…ちゃんと話すね』
なーくんは俺の顔を見て心配そうに笑った。
な「うん、無理はしないでね」
『ありがとう』
俺はステージの前の方に立ってリスナーさんたちを見る。
リスナーさん達は泣いている子が沢山いた。
『みんなに話すの遅くなってごめんね』
俺は深呼吸をして、俺の今までについて話すことにした。
『俺はたくさん兄弟のいるおうちに産まれました』
『俺は5人兄弟の真ん中でお父さんはいません』
『お母さんは有名な病院の医院長です』
『お母さんは俺のことが嫌いでした。今も俺のことが嫌いです。』
『お母さんの病院は海外にあります。俺以外の兄弟は海外からの仕送りがあります』
『でも、俺にはありません。』
『なので、バイトをして生活してました。』
『1週間水だけとかもあって一時期やせ細ってました。』
『兄は有名な大学の教授、姉はデザイナー。』
『弟と妹は学生です。』
俺はここで1度ステージを向き直した。
『…ここからは俺からの重大発表も交えて話させてください』
そう言うと、ザワザワと聞こえる声。
『…実は嬉しいお知らせじゃないんだ』
俺は視線を下に落とす。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 302人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫築かなめ - お、終わりですか？つ、続きを恵んで下さいませ (2020年12月10日 17時) (
レス) id: 8f5697df22 (このIDを非表示/違反報告)
氷室 - もう終わってしまったのですか？ (2020年10月27日 0時) (レス) id: 5fde9d316d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - 一ノ瀬るあ@坂田くんのおうちさん» ありがとうございます！！そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいです‥！！ (2020年7月12日 22時) (レス) id: 97c5e5edf2 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬るあ@坂田くんのおうち - 最初から連続読みです！さっき読み終わりましたー！めっちゃいいです！応援させて頂きます！ (2020年7月12日 8時) (レス) id: 36c056d990 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち(プロフ) - 更新とっても嬉しいです！！ (2020年7月12日 8時) (レス) id: c2e5a10dd5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーな | 作成日時：2019年8月1日 10時
