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TKT ページ7

蘭丸「兎が、喋った!?」

イナバ「護人だ、護人!
見つけたぞ!」

蘭丸「護人……?」

イナバ「おまえ、森蘭丸だろ!
おまえは護人なんだよ!」

蘭丸「あの、すみません。
話がよく分からないのですが……」


イナバの登場により、今度は困ったような顔になる蘭丸。

「あ、よかった。ボク以外にも、うさぎがしゃべって驚く人いた」とほっとするAと、始めからイナバが喋ることに対して眉を動かすことさえしなかった晴明が説明を始めようとした矢先、唸るような低い声が蘭丸を呼ぶ。




信長「蘭丸」

蘭丸「っ、はい!」

信長「行くぞ」

信長の馬が歩き出す。蘭丸は慌ててその手綱を手に取った。





晋作「……オレ達も行くか」

晴明「そうですね」

晋作「アイツらの後についてけばいいんだよな?」

言いながら、晋作は信長達が向かう先に視線を向ける。
視線を向けて――そして全員、絶句した。





晋作「……」

晴明「……」

イナバ「こんなとこ行くっていうのか〜!?」


一匹、イナバが叫ぶ。


目の前に広がるのは、山。山。山。

高い。険しい。遠い。




「……」

晋作「……」

Aが無言で晋作の服の裾を握る。
分かってる。おんぶだよな?
予想つくわ。お前歩かせたら、五分も経たずに野垂れ死ぬよ。

晋作は黙ってAに背を向けしゃがみ込む。晴明の方は、兎を歩かせるのも流石に酷だと思ったのか、何か悟った目でイナバを肩に乗せてやっている。




晋作「……行くか」

晴明「……はい」


激しく気が向かない。







険しい山を歩き続け、A達は高い壁に囲まれた城へと辿り着いた。広間に通されると、三人と一匹の前にご馳走が出される。



イナバ「んぐんぐ……ふぅ、おかわり!」

炊き立ての玄米に、つやつやとした梅干し、山菜、温かな味噌汁……。
どこか懐かしいような、思わずほっと息をつくような献立だ。




晋作「……」

「……」

晴明「……」

イナバ「んん〜!うまーい!」

イナバの声だけが響く空間。
他三人は、ただ黙って飯を食べている。晋作はわしわしと、晴明は黙々と、Aはちびちびと。

シュールなその光景に、蘭丸が遠慮がちに声を掛ける。

初見で→←森蘭丸



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ささかま(プロフ) - かなとさん» ご指摘ありがとうございました。不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません。以後、気をつけます。 (2019年9月21日 17時) (レス) id: b0b2c550c2 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1e7c2ecc39 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ささかま | 作成日時:2019年9月21日 17時

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