空気をブチ切る巫女様 ページ45
式神を倒し終えると、静寂の後、沢山の溜息が聞こえた。
若者1「……ほら見ろ。もう駄目なんだ」
若者2「何したってどうせ皆、式神にやられる……」
恐怖に引きつった顔で、群衆が口々に弱音を吐く。
蘭丸「待ってください！！」
そんな中、蘭丸が意を決した様子で人々の前に進み出た。
突き刺すように鋭い視線が、一斉に蘭丸に向けられる。
若者1「森蘭丸……お前達が、信長様が何もしてくれないから、俺達はこんな……！！」
ゆら、と若者1が投げ捨てた鍬を手に立ち上がる。
見事なまでの責任転嫁だな、とAは変に感心した。
ここまで一生懸命になれるのもすごい。
ボクだったらこんな行動起こすのも面倒だし、多分あきらめて引きこもってるよ。
とってもエネルギッシュだね。
すごいね。
若者が、蘭丸に向かって鍬を振り上げた――その時。
蘭丸「聞いてください！！」
若者1「っ……！」
鋭い声に、若者1が動きを止める。
蘭丸「あなた方は、信長様が何をしようとなさったか知っていますか！」
若者1「知るかそんなこと！
知って何になるんだ！」
荒ぶる若者1。
蘭丸はその肩を掴み、真っ直ぐに瞳を見つめた。
蘭丸「あなた方は、私と同じだ。
全ての責任を信長様に押し付け……この試練の時を嘆くばかりで、自分の足で立ち向かおうとしなかった。
その間、信長様は、この国の未来を見据えていらしたのです！！」
蘭丸の切なる言葉が空気を震わせる。一瞬の静寂に包まれた後、若者1は蘭丸の手を払いのけた。
若者1「未来！？そんなもんあるか！式神を消せるってのか？
太陽を取り戻せるとでも言うのか！」
「……」
ボクが晋作たちと一緒に儀式をすれば、太陽取り戻せるらしいけど。
まあ、そんなことを言っても「なら早くしろよ！役立たず！」と言われるのがオチだろう。
村長「お前達！！」
そんなことを考えている間に、後ろから村長の怒鳴り声が聞こえてくる。見ると、蘭丸に押し寄る群衆に向けて喝を飛ばしているようだ。
村長「できないことをあげつらう前に、まず自分にできることを考えんか！」
若者2「……っ！」
農民4「村長……！」
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ささかま(プロフ) - かなとさん» ご指摘ありがとうございました。不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません。以後、気をつけます。 (2019年9月21日 17時) (
レス) id: b0b2c550c2 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1e7c2ecc39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささかま | 作成日時：2019年9月21日 17時
