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噂話 ページ15

ぞろぞろと連れ立って歩いていると、町人達が大勢集まって立ち話をしているのが見える。聞き耳を立てた所、どうやら最近の信長についての話らしい。


町人1「おい聞いたか?信長様は船を造ってるらしいぞ」

町人2「ったく……こっちは太陽が昇らなくなったせいで米が値上がりして大変だってのに、いい気なもんだ」

(……愚痴か)

遠巻きに会話を聞きながら蘭丸の背中を見つめる。しかし蘭丸は、微塵も動じた様子を見せない。





町人1「船なんて造って、何の意味があるんだろうな」

町人3「まさか海でも渡るつもりだったりしてな!
無理に決まってんだろ!」

冗談混じりに笑う町人達を見、晴明は晋作に視線を向けた。




晴明「……まるっきり無理ということでも無いですけどね。
良い例がここに居ますし」

晋作「ほっとけ」

ふい、と顔を背ける。
背けた先には、両耳を押さえるA。



晋作「……」

「宿の前。向かいの呉服屋の屋根」

晋作「…りょーかい」

持っていた荷物を晴明の方に突き出すと、旅籠の正面を真一文字に斬り払う。
面を被っていない薄黒い靄が汚い声を上げて消滅し、町に恐怖の音と悲鳴を広げた。





蘭丸「式神……!?」

町人4「逃げろ!式神だ!
式神が出るぞ!」

町人2「うわあぁぁああああ!!」


まだ完全体ではない、靄にもなっていないような状態。
だが、町の人々は「式神」という言葉に逃げ惑う。





蘭丸「巫女殿は式神が来るのが分かるのですか!?」

イナバ「そうだぞ!巫女は耳が良いんだ〜!」

晋作「蘭丸、テメーは呉服屋の屋根行け!オレより身軽なんだから、テメーの方が向いてる!」

蘭丸「っ、はい!」

屋根の上には、既に沢山の成りかけが居る。蘭丸はとん、とん、と宙を飛ぶと、素早い斬り込みで成りかけを裂いていった。




イナバ「いいぞ〜!蘭丸!」

「……」

晴明「Aさん、念のためこちらに。結界を貼りますから。
それからイナバも。
……おいで」

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ささかま(プロフ) - かなとさん» ご指摘ありがとうございました。不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません。以後、気をつけます。 (2019年9月21日 17時) (レス) id: b0b2c550c2 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下の注意をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年9月21日 17時) (レス) id: 1e7c2ecc39 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ささかま | 作成日時:2019年9月21日 17時

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