始まりと終わり〜告げるのは君との約束〜

Epic 24〈your side〉 ページ40

さて、準備はできた。

シンケンマルに白地に黒で雪路の紋が入ったディスクを填める。
鐔のディスクを回すと、私のシンケンマルは細身で柄から小さな氷の鎖が伸びた
純白の刀へ姿を変えた。

丈瑠の烈火大斬刀が大型になるなら、私のこれ…「羽氷柱(はねつらら)」は軽量化で
私の扱う力を最大限引き出せる相棒だ。
これの特徴は一振りごとに羽のようにまとまった氷の刃が生み出されること。
恐らくこれほど厄介な刀を使えるということはやはり刀が持つ者を選ぶ、
というやつなのだろうか。

「風」のモヂカラを発するタイミングで羽氷柱の氷を纏わせる。
通称「ラインブリザード」
風を使って刃をばらまくということは…まぁ広範囲にいる敵には応戦しやすいが、
対象の範囲に味方がいると諸刃の剣。

だから普段はあんまり使わないけど、
今回ばかりは2人を非難させる口実にもなったし良しとしよう。
そして遠目にニックと合流した2人が03が迎える場所に向かって移動したことが確認できた。


零「ショドウフォン…羽氷柱、頼んだよ。『ラインブリザード』」


羽氷柱を振り下ろすと共にモヂカラが反応して細かな刃を含んだ突風が吹き荒れる。
そもそもモヂカラで退治が出来るナナシには効果が出るが、ゴーミンは…と様子を伺う。

ナナシはもちろん木っ端微塵…そして冷気でゴーミンが凍りかけているらしく、
動きを鈍らせることになった。


そのタイミングで頭上から大きすぎる影が近づいてきて…

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