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阿部と深澤を中心に
実行担当に選ばれた佐久間と岩本がこれからどう動くかを考えている。
一方、宮舘は作っていた料理を彼らの昼ごはんにしようと温め直したり、作り直していたのだが、カウンターに座る渡辺が目に入る。
「……翔太。」
思わず、名前を呼んでしまった。
彼と視線が交わる。
「ん？どうした？俺の事は気にせず、料理してよ。」
「気にせずって…そんなに見られていたら…何か恥ずかしいんだけど。」
そう言っても渡辺は離れる気どころか、時々、スマホをいじるものの、真っ直ぐに宮舘の手元を見つめている。
「……翔太…はい。」
スプーンに掬われている一口分のチャーハン。とても熱そうかつ美味しそうな香りが漂っている。
「え？」
「…味見。」
「俺でいいの？」
「…翔太は好き嫌いが激しいから…合わなかったら作り直すし…とにかく…食べてみて。」
宮舘から差し出されたスプーンを咥える。渡辺が目をキラキラと輝かせて宮舘を見る。
「美味い！」
「…うん、良かった。」
宮舘は少しだけ口角を上げた。
幼馴染である渡辺に褒められると照れるが、嬉しいようだ。
すると、向井と目黒がキッチンの方を見て、宮舘に近づく。
「うわー！ダテ、めっちゃええ匂いする！」
「舘さん、もしかして、チャーハン作ったの？」
「…即席だから具は少ないけど…みんな、お腹すいてそうだから。」
佐久間も釣られるように反応する。
「な、何だって！貴族がチャーハン！？」
「…嫌なら食べなくていいよ、佐久間。」
「勿論、食べますっ！」
みんなにチャーハンが振舞われる。
そして、みんな口を揃えて「美味しい」と言う。そんな宮舘を見て渡辺は小さな声で囁く。
「良かったね、涼太。」
「…うん…俺はあまり褒められ慣れてないけど…。」
宮舘はエプロンを取り、自分の皿を洗いに行く。料理になると忙しなく動く。
皿を洗っていると隣に先程まで作戦の案を考えていた阿部がやって来た。
「舘さん、いつもありがとう。」
「……阿部の方こそ、俺とは違う方面で活躍してて…俺には出来ないから……ありがとう。」
思いがけない阿部からの言葉に宮舘は少しドキドキしていたが、あまり表情には現れない。
それでも発せられた言葉は本音。
阿部はその言葉だけで満足していた。
しかし、幼馴染の渡辺だけは僅かな表情の変化にも気付くのか、複雑な感情に包まれていた。
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赤雪(プロフ) - ぴょんさん» ぴょんさん、コメントありがとうございます！その言葉が励みになります！ダークなスノをこれからもお楽しみ下さいませ！ (2020年1月1日 21時) (
レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！ドラマ化して欲しいくらいです！！！笑更新大変だと思いますが頑張って下さい！ (2020年1月1日 18時) (レス) id: dd2c5f7863 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - ショナモンさん» ショナモンさん、コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄です！自分のペースになってしまいますが、なるべく早く更新できるように頑張りますので、これからも宜しくお願いします！！ (2019年12月28日 23時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
ショナモン - はじめまして！コメント失礼します、このお話すごくおもしろくて好きです！一気読みしちゃいました。これからも更新楽しみにしてます！ (2019年12月28日 23時) (レス) id: 59745c2bc4 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - ぴょんさん» ありがとうございます！！ぴょんさんの言う通り、次はめめこじをピックアップしますので、続きをお待ち下さいませ！これからも作品を宜しくお願いします！！ (2019年12月21日 17時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤雪
| 作成日時：2019年12月16日 21時
