pink ページ12
「舘様、ウィスキーもう1杯！」
「…佐久間、飲み過ぎじゃない？」
「今日はひたすら酔いたい気分でやんすー。」
料理上手な宮舘はキッチンで食事を出すのは勿論の事、バーカウンターでお酒も作る。バリエーションの豊富さとクオリティの高さはSnow Manではトップである。
「…何かあった？」
「阿部ちゃんと喧嘩したのー。でも、俺、悪くないっていうかー、とにかく、りょーた、もう1ぱーい。」
「…ハァー。」
ため息を漏らし、まだ濃いウィスキーの残った佐久間のグラスを取り上げ、宮舘が飲み干す。
「ちょっ、涼太！？」
バーカウンターから離れた所でひっそりと宮舘の作ったカクテルを飲む渡辺が思わず、二度見してしまう程である。
ちなみに渡辺の隣には目黒が座ってこれまた、カクテルをお洒落に嗜んでいる。
「ちょっとー！何すんだよーりょーたぁ。」
絡み酒をする佐久間。
背後から鋭い視線が突き刺さる。
「…翔太。」
「佐久間、明日、ぶっ飛ばす。後、涼太を涼太って呼ぶな。」
「やめてやれよ。佐久間は人一倍、阿部を大切に想ってんだからさ。舘さんの呼び方問題はもう気にすんなよ。」
「俺以外に涼太を涼太って呼ぶ奴は気に食わない。それが例えメンバーであっても。」
岩本がイライラしている渡辺を宥める。
宮舘は渡辺の話を聞き、複雑そうな表情を浮かべ、いつの間にかバーカウンターで突っ伏している佐久間にブランケットを掛ける。
その行動は慈愛の溢れる天使のようだ。
「翔太くん、いつか嫉妬のストレスで潰れるっすよ。」
目黒が渡辺を見て笑いながら言う。
渡辺はほんの少し拗ねて「涼太も涼太だから気を付けろ」と言って何故か責任転嫁されている。
「…俺はそんなつもり…ない。」
「無自覚で翔太くんをキルしてるんすね。」
宮舘は首を傾げる。
未だに理解が出来ていないようだ。
「舘さんは基本的に皆んなに優しいからなー。翔太としてもハラハラするんだろうな。」
「でも、結局、翔太くんを1番、大切にしてません？大体の意見を翔太くんに委ねてますし…。」
「…うーん、俺もよく分かってないけど…これだけは分かる。翔太は…大切。」
「涼太っ！」
渡辺の声色が明らかに嬉しそうである。
岩本と目黒は内心、ホッとしていた。
「今、寝ちゃってますけど、佐久間くんと阿部くんが仲直りすると良いですね。」
「急だな、目黒。」
「あの2人、いつも一緒っすから。」
佐久間が阿部と居ないだけで不自然に感じるらしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1327人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
赤雪(プロフ) - ぴょんさん» ぴょんさん、コメントありがとうございます！その言葉が励みになります！ダークなスノをこれからもお楽しみ下さいませ！ (2020年1月1日 21時) (
レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！ドラマ化して欲しいくらいです！！！笑更新大変だと思いますが頑張って下さい！ (2020年1月1日 18時) (レス) id: dd2c5f7863 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - ショナモンさん» ショナモンさん、コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄です！自分のペースになってしまいますが、なるべく早く更新できるように頑張りますので、これからも宜しくお願いします！！ (2019年12月28日 23時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
ショナモン - はじめまして！コメント失礼します、このお話すごくおもしろくて好きです！一気読みしちゃいました。これからも更新楽しみにしてます！ (2019年12月28日 23時) (レス) id: 59745c2bc4 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - ぴょんさん» ありがとうございます！！ぴょんさんの言う通り、次はめめこじをピックアップしますので、続きをお待ち下さいませ！これからも作品を宜しくお願いします！！ (2019年12月21日 17時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤雪
| 作成日時：2019年12月16日 21時
