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岩本と佐久間が話をする中、まだ、開けてはいないドアをノックする音が聞こえた。
その音は4回。
これは暗黙の了解で「営業前に4回ノックする」のは始末屋としての仕事の依頼を意味する。
「佐久間。」
「早速、フラグ回収だな！」
明らかにテンションが上がる佐久間。
宮舘はキッチンから様子を伺っているだけ。
「どうぞ。」
岩本の声に反応して扉が開く。
扉を開けたのは、やつれた姿をした女性だった。話を聞くと
「…あ、あの…このストーカーを始末してほしいんです…先月からずっと付き纏っていて、警察に言ってもあまり動いてもらえなくて…怖くて…。」
という内容だった。
探偵にも依頼して調べた報告書を渡されて岩本と佐久間は覚悟を決める。
「お代は幾らでも払いますからお願いします！」
「頭を上げて下さい。貴方の苦しみ、我々が必ず、終わらせます。」
「大船に乗った気持ちで俺たちに委ねて！」
「佐久間の場合は泥舟だけどな。」
「あ、ありがとうございます…これで生きられます。」
お代を請求し、ひとまず、依頼主を帰した。岩本はスマホを取り出し、仕事が入ったとグループに送る。
「最高ピーマン！」
「舘さん、今日はもう開店しないでいいってよ。」
「ふっかからそう言われたの？」
「そう。」
「…分かった。」
宮舘は少しがっかりはしていたが、あまりそれが表情には出ないので分かりにくい。それでも長年一緒に居る2人は理解していた。
その報告から15分後、もう一度、扉が開いた。
「佐久間くーん！」
「康二！」
「感動の再会みたいなハグだな。」
佐久間と「康二」と呼ばれた関西人の向井康二は非常にスキンシップが激しい。
向井はエプロンを取る宮舘を視界に捉えると
「ダテ、今日こそは一緒に仕事したいんやけどー！最近、翔太くんが多くて、ダテと全然、一緒に仕事してへん！」
と言うが、宮舘は訝しげな表情をして
「…康二の相手は目黒だろ？」
と呆れていた。
「めめとダテは違うんやで。」
「何だか目黒が可哀想になってくるな。」
「照くんも妬ないでやー。照くんも勿論、大好きやで！」
「後付けかよ。まあいいけどさ。」
3人で居る時より更に賑やかになり、雰囲気ももっと明るくなった。
「…康二くん。」
「…涼太。」
いつの間か、2人増えていた。
しかも、少し冷めた目をしている。
「明らかに俺、とばっちりじゃん。」
「舘様、助けてや！」
宮舘の後ろに隠れる向井。
一気に険悪なムードに包まれていた。
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赤雪(プロフ) - ぴょんさん» ぴょんさん、コメントありがとうございます！その言葉が励みになります！ダークなスノをこれからもお楽しみ下さいませ！ (2020年1月1日 21時) (
レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！ドラマ化して欲しいくらいです！！！笑更新大変だと思いますが頑張って下さい！ (2020年1月1日 18時) (レス) id: dd2c5f7863 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - ショナモンさん» ショナモンさん、コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄です！自分のペースになってしまいますが、なるべく早く更新できるように頑張りますので、これからも宜しくお願いします！！ (2019年12月28日 23時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
ショナモン - はじめまして！コメント失礼します、このお話すごくおもしろくて好きです！一気読みしちゃいました。これからも更新楽しみにしてます！ (2019年12月28日 23時) (レス) id: 59745c2bc4 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - ぴょんさん» ありがとうございます！！ぴょんさんの言う通り、次はめめこじをピックアップしますので、続きをお待ち下さいませ！これからも作品を宜しくお願いします！！ (2019年12月21日 17時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤雪
| 作成日時：2019年12月16日 21時
