ANNIVERSARY 1 S×R

ANNIVERSARY20 ページ20

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◯◯さんとの食事会の日の翌日。



右手の拳を大怪我した俺は、マネージャーにこっぴどく叱られた。

誰かと殴り合いのケンカをしたかと勘違いしたらしく、相手は誰だと問い詰められたが、
久々に電柱に勝てそうな気がして殴ってみたと嘘をついた。


マネージャーは心底呆れた表情で、

「2度と物に戦いを挑まない事」

と強く言い聞かされて、お咎めは終了。





そしてーーー




廉とは仕事以外は、
いっっっさい話さないようになった。


お互い目を合わせないどころか、
挨拶すらろくにせず、
あからさまに避け合う日々。


徹底して無視しているような態度にメンバー4人は当然気づき、
ケンカはやめろよーなんて言われたりもしたが、
態度を変える気にはなれない。


海人が、しょうれん氷河期の再来、
なんてこっそり話しているのが耳に入ったが、
むしろその頃より今の方が
廉を避けていると思う。






自分の真っ直ぐな想いが

あんな酷い言葉で踏みにじられて。





何度思い出しても、
腹が立ってしょうがない。







でも、本当は

1番腹が立つのはーーー







こんなに2回も惨めにフラれても、

まだ廉を好きな気持ちを断ち切れない、


自分だ。






自分はもう一生、どう頑張っても、
廉の事以外は
愛せないんじゃないか、と思う。


しかし同時に、どう頑張っても、
廉が俺を
愛してくれる事は
ないんだろうな、とも思う。





絶望的な事実に、打ちひしがれる日々。


廉の姿を見るだけで、
常にその絶望感が湧きあがって来るので、
正直会いたくない。






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