▼Solitary confinement ページ33
『独房…?』
オサム「外ではないですね」
コウ「どういう事だ?」
ミサキ「ここの部屋のどこかに外に出られる扉があるって事やろ?」
ミサキがそうみんなを落ち着かせようとするも、そう上手くはいかなかった。
そんな時、突然チエが声を上げて叫んだ
チエ「べ、ベッドに誰か寝ています…!」
リツ「うわ、本当だ…」
チエ「だ、誰かめくってください」
マキ「え、やだよ…」
いつのまにかそれは責任の擦りつけあいへと発展してしまった。
こうなってはキリがない。
『そんなに嫌なら私がめくります』
チエ「えっ?!そ、それだけは…!」
やめて、と言われる前にはもうめくってしまっていた。
そこに居たのは…いや、あったのはただのマネキン。
マキ「なにこれ不気味…」
リツ「入院患者みたいな服着てるな」
マキ「あっ、ネームプレートが…!!」
ネームプレートには「ユウヤ」の名前が書かれていた。
またこの名前…
コウ「ユウヤ、またこの名前か」
ミサキ「最初に見つけた色紙にも同じ名前が書かれとったよね?」
オサム「この狼ゲームに何か深く関係しているのでしょうか…?」
マキ「それにあの人形…」
『…サトルさんだ』
なんでこんな人形が??
もしかしてサトルさんに関係ある部屋なのか…?
リンタロウ「手に何か持ってるね♪」
リンタロウはそう言いながら、サトルさんの人形が持っていた紙を取り、音読し始めた。
リンタロウ「…〈お前は救えただろ〉〈しかしお前は見捨てた〉…?」
コウ「どういう事だ?」
リンタロウ「うーん、意味不明だね♪」
『あの、これ…』
そう言って私は机に置かれた報告書を、同じく見ていたのであろうユキナリに渡した。
ユキナリ「〈過剰なやくぶつ投与への注意〉…?」
ミサキ「日付けが5年前やね」
『〈患者をしっかりと診察し、適量の薬投与に心がける事。患者にやくぶつ中毒者が絶えない。特に米森サトルには注意するように〉…やくぶつ中毒者、なぁ』
リツ「サトルさんの名前が書いてあるじゃん」
コウ「やくぶつ中毒者…か、サトルさんが患者に大量の薬を投与していたという事かもしれない」
リンタロウ「サトルさんは真面目に医者の仕事をやっていなかったのかなぁ?」
きっとその1人がアイツなんだろうと思ったが言わないでおく。
もしかしたらあの事件もやくぶつ投与が原因だったりするのか…?
(やくぶつにRフラグが立ってしまったので平仮名表記です)
31人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ