【狼ゲーム】アイツと一緒にするな。 (ページ18)

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コウ「…つまりこれはオモチャのナイフなんだな？」

『そうだと言ってるだろ』

コウ「…はぁ、抵抗したのが馬鹿みたいだ」

『やる側は面白かったけどな』

コウ「おい」

『痛っ…女子高生殴るのはどうかと思うぞ』

コウ「お前が言うな」

確かに私が言えることでもないが、それでも大人が女子高生を殴るのは良く無いだろ。

その後私はコウの監視を付けられ、無言の状態で色んなところの捜査をしていき、現在はキッチンの棚などを見ていた。

タタタタッ…

…なんか向こうが騒がしい。そう思った数秒後。

？？？「今だ！」

とすっ…

私とコウさんの頭に虫取り編みが掛かっていた。

リツ「…あれ」

ユキナリ「コウさんにAちゃん…？！どうしてここに…」

なんだこの状況は……

そう思って横を見ると、コウさんが虫取り編みを片手でへし折っていた。

コウ「お前ら…」

…あの3人終わったな。

コウ「何やってんだ！！」

そう言いながらコウは3人の頭に一発ずつゲンコツを入れていった。
その後も4人はワーギャーと騒いでいる。

『私は何を見せられてるんだ…』

コウさんの怒りが収まった後、リンタロウ、リツ、ユキナリの3人から事情を聞いた。
どうやらメリーとウルフを捕まえようとしていたらしい。

リツ「そ、それでウルフがこの部屋に入っていったから、物音がする方に網をかけたらお前らだったんだ…」

『なるほど…』

ユキナリ「本当にごめんね、そんなつもりはなかったんだ…」

『別に私は怒ってない。それにコウの沸点を上げたのは多分私だし。』

コウ「自覚があるなら謝れよ」

『痛っ、何回殴れば気が済むんだ…』

リンタロウ「ところでコウくんの沸点を上げたって言ってたけどAちゃんは何したの？」

『首にオモチャのナイフ当てて驚かした』

リツ「うわ、それは怒られるわ…」

リンタロウ「すごい勇気だね〜♪」

『単独行動してる人全員にやろうとも考えたが、それは流石に無理だった。コウの監視がついたからな。』

リツ「まぁ、自業自得だな…」

『このナイフあげる』

リツ「いらねーよ！」

ユキナリ「僕もいらないかな」

『…』

リンタロウ「ねぇ？！無言で僕に投げるのやめよ？！」

こうして私の悪戯は幕を閉じた。

でも、この時の私は知らなかった。

この楽しい時間が、一瞬にして崩れ去る事を。