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タクヤさんの彼女の話をぼんやり聞きながら一つ下の武器庫に着く。そこには多分探索範囲だったのであろうマキさんとオサムさんがいた。
『ここは武器庫…?』
マキ「そうなんだよね…」
『薬品にサバイバルナイフ、ボウガンにバール…見張りつけてた方がいいな』
オサム「やっぱりそうですよね」
にしてもこの薬品棚、裏になんかありそうだな。
ズズズッ…
タケオ「おい!何してるんだ!」
『すみません、意外とこう言うところに出れそうな所があるんじゃないかと思いまして…』
タケオ「あぁ、そういう事か。」
『…ここの通気口どこかに繋がってません?』
マキ「えっ?!…ほ、本当だ」
オサム「さっきから見ていたのですが全然気づきませんでした…」
タケオ「でもそれ通れるのか…?」
『……私でギリギリなので全員は確実に無理ですね。』
通れてリツさんぐらい、タケオさんに関しては頭しか入らないだろうな…
マキ「やっぱ全員で出られる場所はないか…」
ま…こうなる事は最初からわかってたけどな。
それに、こんな殺し合いじゃなくただの誘拐ならきっと私は帰りたくないと言っていただろうし。
『そろそろいいぐらいの時間ですし、下に戻りませんか?』
マキ「そうだね、戻ろうか…」
そして私たちは武器庫を後にした。
マキ「ところでAちゃんの学校ってどんな感じなの?」
『頭はそれなりのところです。ただ、昔からいじめは絶えないそうで…』
オサム「いじめですか…それは良くないですね」
いやオサムさんが言えたことじゃないだろ…
マキ「それ、Aちゃんは大丈夫なの?」
『私は大丈夫です。周りでも聞いたことないので大丈夫だとは思うんですが…』
これは完全に嘘だ。
なんなら私がいじめの標的であるが、そんな事初対面の人に話せるわけがない。
マキ「そう?ならいいんだけd…「ワタシは子供じゃなーい!!!!」うわっ、なになに?」
マキさんが話している途中に先に来ていたのであろうリツさんの声が聞こえる。
この声からして誰かがリツさんをからかっていたんだな。
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