【名探偵コナン】自己評価低めの女子大生を沖矢昴が褒めていくことでプラマイゼロにする話

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｢ん？Aさん、何してるんです？｣
｢文字列を見てるんです。色んな感じで並べていれば、縦読みだったりアナグラムだったり。自然と答えは見つかってくるんじゃないかと。｣

そう、スマホのメモ帳機能の手書き版で【サバ、コイ、タイ、ヒラメ】を平仮名とカタカナと感じで書き分けていた。
縦で並べたり、斜めに並べたり、クロスワード風にしてみたらとも思ったがどれもピンと来なかった。

｢うーん、やっぱり見当違いな行動ですかねやっぱり。
私、こういう考察系はどうしても苦手なんです...｣

あとは漢字の魚で並び替えたり逆に読んでみたりするが、この時点でよく分からなくなっていた。

そうだ、赤嶺さんの付けていた腕時計の裏にFishだけ消されていたんだっけ。
日本語に訳すと魚。

｢ふふ、漢字の魚だけ消したら人の名前が浮かび上がってきたりして。｣

横に並べた感じの文字列の魚へんだけを消してみた。何も考えず、半分遊び心で行ったことだった。

【 青 里 周 平 】

｢へ...｣
｢ふっ、お手柄ですねAさん。｣

青里って、あの人だよね。絆創膏つけてる人。苗字を伺っただけで下の名前と漢字なんて分からないけど、偶然で片付けられる可能性なんて0に近い。

どうやら子供達が話していたところでも、正解が導き出されたよう。

ここからは推理ショーが始まる。


＊＊


推理ショーの醍醐味、まず全体的な整理と容疑者と犠牲者の情報。散らばったパズルピースを少しずつ埋めるように謎を解いていく。
テレビでよく見る光景だ。それを今ここで聞いている。
沖矢さんとコナン君が交互に話し合い、犯人の青里さんを追い詰めていく。コナン君、子供のはずなのに大人の沖矢さん並に頭が回るな...と感心していた。

そして、赤嶺さんを殺害した決定的な証拠が現れた。
青里さんの絆創膏を剥がすと、口紅が付着していた。
とうとう逃げ場が無くなった青里さんは、観念したのか真実を話し出す。

｢覚えてるか？半年前の事故。｣
｢あ、あぁ...ダイビング中にお嬢様が潮に流されて、それを義郎が助けに行って...｣
｢お嬢様は何とか見つけて、ボートに引き上げたけど...義郎はしばらく経ってから遺体で見つかったんだよな...
...おい！まさかあの時、お嬢様様の傍に義郎も居たのかよ！？｣

半年前の事故、先ほどそれは関係ないだろ。と口止めをされていたが、どうやらそれが動機らしい。

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