【名探偵コナン】自己評価低めの女子大生を沖矢昴が褒めていくことでプラマイゼロにする話

食事会 ページ20

キッチンはここ、リビングはここ、書斎はここと。
入っちゃダメな所と、間取りを教えてくれた。
1週間だけなんだし、そんな自由にする気は無い。後で妹に現状報告をしておこう。

今はリビングのソファーでくつろいでいる所。
沖矢さんの淹れる紅茶がとても美味しくて、無意識に頬が緩んでしまう。

｢今朝と比べて体調はどうですか？｣
｢あ…そういえば、割とよくなった気がします。｣

だから帰りたいなー…
今話しかけられるまでずっと無言だったし。すっごく気まづい。

｢それは良かったです。それなら、今日の夜知り合いと夜ご飯を共にするのですが、ご一緒にいかがですか？｣
｢えっ、ええと…｣

合コンのお誘い？でもそんな人には見えないし…いや、人は見かけによらずって言うし…
知り合いってどんな人ですか？って聞いてみる？失礼じゃない？せっかく誘ってくれてるのに…でもまたこの前みたいなことにあったら今度こそ助からない気がするし…

前に１回、合コンの数合わせで呼ばれたことがある。
その時に酔わされてお持ち帰りされそうなことがあって仕事帰りの母に助けて貰ったことがあった。帰り道の空気感が地獄だったなぁ。
そういう事があって、誘われる度ちょっとビクビクするようになってしまった。

｢知り合いと言っても、隣に住んでる博士と子供達の事ですが。｣

そんな気持ちを察してか、知り合いの詳細を教えてくれた。
はぁぁ、何も言わないのが1番失礼な行為じゃないか。何やってるんだ私。
…でも、それ嘘だったらどうする？

家族以外の人に対して疑り深くなった意地悪な私の頭は新たな疑問が生まれた。
こればっかりは自分の目で確かめないと解決しないし、もうなんか、その時はその時か。

｢ぜひ、ご一緒させてください。｣

諦めて誘いに乗った。

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