学校探検(1) ページ8
ふたりは彩の言葉に目を輝かせました。
ここの中学校の中で見たものは、校庭と玄関と廊下と教室だけで、学校らしい楽しそうで特別なものは何も見ていません。ふたりはチラッと時計を見ました。まだまだ時間はあります。
「行きたい!」
彩はふふっ、と笑って言いました。
「なら一緒に行きましょう」
最初に教室をくるっと見渡すと、教室の後ろに掲示板があるのがわかりました。
覗いてみると、入学おめでとうございます、と書かれた紙が貼られてあり、ここの校長、戸田梅(とだ うめ)先生からのメッセージや、ここの学校の先生からのメッセージが沢山書かれていました。
「この先生たちの中のどの先生が私達の担任になるんだろうね」
あんが明るい声で言いました
「わからないけど、いい先生だといいね」
彩が返しました。咲は微笑んでメッセージを読んでいました。
教室の窓からは、校門からみた沢山の花が見えました。
桜の花が散っていたり、花に蝶が止まっていたり。
春らしい景色が見えました。
「教室から出てみよう」
廊下に出ると、1-10組までの教室がずっと続いていて、思わず3人とも呆然としていました。
「玄関側に行ってみよう」
まず最初に見たのは、靴箱。ズラッと並んだ、靴箱。
「何もかも多すぎて、呆れちゃうね」
彩がへへ、と笑いました。
まっすぐ進むと見えたのは、体育館でした。
誰も居なくて、とても静かでした。
とても広く、設備が整っているようでした。
「楽しそうね」
天井を見ると、いくつかの天井に挟まって取れなくたったボールがありました。
「学校あるあるだよね。これは」
咲はそう言いながら、あんと彩と笑ってました。
「応接室だ」
ここは、冬に3人が面接試験を受けに来た場所です。
彩「懐かしいね。面接試験の時、私物凄いカッチカチに緊張してて震えてたから、今考えると、合格できたのが不思議だわ。あんちゃんと咲ちゃんは?
咲「私も緊張してて、しょっちゅうトイレ行ってたよ。でも、いざ受けてみるとあまり緊張しなかったよ。」
あ「私は全く緊張しなかったなぁ。何より人と話すのが好きだったし。逆にわくわくしてたよ。ずっとわくわくしてたから、お母さんが呆れてたよ笑」
彩「咲ちゃんはまだわかるけど、あんちゃんは本当凄いね。試験で緊張しない人初めて見た」
咲「彩ちゃんと同じで良かった。普通は緊張するよ!あんちゃんはいくら話すのが好きでも緊張しないのは凄い」
あ「まぁまぁ。人それぞれじゃないの〜。楽しかったなぁ」
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作者名:恋雪 | 作成日時:2021年11月26日 22時