朝の会 ページ12
教室から戻ると、早速桃に目をつけられたのか、煽られました。
「あーらー!バカ3人集まって何してたの?笑」
3人とも何事もなかったようにスルーしました。
3人とも成績がとても良かったのです。
桃になんか言われる意味合いはないと感じたようです。
彩の席は、4列目の端っこでした。
暫く待機していると、先生がやって来ました。
「皆さん初めまして。私は小野なのはです。ここ、1年4組の担任をすることになりました。宜しくお願いします!」
小野先生は優しそうで、明るい女の先生でした。
大学から出たばかりの先生らしく、若々しいのが印象的な先生でした。
「突然だけど、このクラスの生徒会員を決めたいと思うの。今回は私が指定しますね。」
生徒会は、彩も咲もあんもなりたいなと思っていたところです。3人は胸をドキドキさせました。
「生徒会員はひとり。その子は生徒会員はもちろん、このクラスのクラス長をしてもらうわ。その子はー」
クラス中に緊張が走りました。
1つは、絶対に生徒会員になりたい人達の緊張です。
もう一つは、絶対に生徒会員になりたくない人の緊張です。
「下浦咲(しもうら さき)さんに任せるわ。
いいかしら?」
彩とあんが咲を見ました。
咲は驚きました。確かになりたかったけど、まさか自分が任されるとは思わなかったみたいです。
そして下浦咲が誰かわからなかった多くのクラスメートは小野先生と彩とあんの視線で下浦咲が誰か知り、下浦咲は注目を浴びました。
特に桃は憎むように咲を見ていました。
咲はまた桃をスルーしました。
「ありがとうございます。
是非、務めさせて頂きます。
宜しくお願いします」
咲が緊張で声を震わせながらも言いました。
その瞬間、クラスに拍手が起こりました。
皆が祝福してくれました。
いえ、桃を省いた皆が祝ってくれました。
桃はひたすら、憎たらしく咲を睨んでいました。
小野先生が早速咲に指示を出しました。
「早速だけど…朝の会をやって欲しいの。まず、挨拶をしてね。このファイルで、出席を取ってね。で、このプリントと手紙を配って欲しいの。よろしくね。」
「わかりました。」
咲は前に出てきて、出席を取るためのファイルを小野先生から受け取ると、朝の会を始めました。
咲「起立。礼。」
皆「おはよう御座います。」
咲「着席。出席を取ります。」
そして出席を出席番号順に取っていきます。
プリント類を配り、朝の会が終わりました。
「ありがとう。とても頼りになるわ。」
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作者名:恋雪 | 作成日時:2021年11月26日 22時