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最初の朝 ページ2

今日は咲の中学校の入学式です。
咲は昨晩張り切って、いつもより30分早く目覚ましをかけましたが、起きれないようです。
んー、と咲はうなっては、目覚ましを止めました。
二度寝したかと思うと、急にがばっ、と起きては、キッチンに向かいました。
そう、朝御飯を作るのです。
咲には、中学生になったら毎日朝ごはんを作るという目標を持っていました。
冷蔵庫を開けると、そこにあったのは、食パン、ハム、マヨネーズ、きゅうり、トマト、たまごです。
どうやらサンドイッチを作るようです。
咲はサンドイッチが大好きで、何度も作ったことがあったので、慣れた手付きで、さっさと作っていきました。
もちろん、咲が作るのは自分の分だけではなく、家族の分もつくるようです。
どんどん作って、家族全員分のコップに牛乳を注ぐと、咲は満足そうに微笑みました。
そこに、咲の母がやって来ました。
お母さんは嬉しそうに見ては、流石ねえ、と褒めて、咲の頭を撫でました。
更にお父さんも来ました。お父さんは驚きながらも、とても嬉しそうに笑っていました。
そうして暫く家族で平和な時間を過ごしていたのですが。
いつまで立ってもゆのは起きてきませんでした。
きっといつものように寝坊してきたのでしょう。
ゆのはまだ春休みですが、いつものスケジュールを変えないために、お母さんはゆのに学校があるときと同じ時間帯に起きるように言っていました。
しかし、ゆのは聞く耳も持ちません。
毎日のんびり寝坊して来ました。
今日もそうてした。
全く、とお母さんがため息をつきました。
いつものように、咲はゆのを起こしに行きました。
体をゆすっても、大きな声で呼びかけても、ゆのは起きません。
ならば…と咲が意を決した表情をすると、ゆのにこちょこちょをしました。
きゃははっ、とゆのの明るい笑い声が部屋に響きました。わかった、起きる、起きるよ!と言っては、ゆのは急いでキッチンへ向かいました。
「あれ、これお姉ちゃんつくったんだ!」
楽しそうにゆのが咲に笑いかけました。
その後、家族揃って楽しい朝食の時間を過ごしました。
咲の作ったサンドイッチは、美味しくて、皆が夢中になって頬張っていました。
この様子を見て、咲は決めました。
家族のためにも、絶対に毎日朝食を作ろう、と。
御馳走様をして、歯磨きと洗顔を済ませると、咲は新しい制服に着替えました。
綺麗な、しわひとつない制服。
弁当を持つと、
「行ってきます」
咲は中学校へ向かいました。

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作者名:恋雪 | 作成日時:2021年11月26日 22時

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