距離感に問題あり。【五条悟】

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「 でもほんと、悟とAは仲良いよな〜.
基本的に一緒にいるもんな. 」


「 まるで金魚のフンみたいだな 」





金魚のフンって.
真希ちゃんの例え方よ…





『 まぁ、高専時代から一緒だからね 』





思えば12年は一緒にいることになる.
小学生から普通高校までの期間と同じだ.














「 間接キスも当たり前って言ってたもんね 」





僅かに照れながらも言う虎杖くん.





その軽率な発言が、
引き金になるとは思ってもいなかった.










「 間接キスも当たり前なら、本当のキスもあったりて 」





なんちゃって〜、
と笑うパンダ.





『 ……ｯ 』



その発言にヒュッと息を呑み、フリーズしてしまう.










「 Aさん？ 」









『 えっ…、あ、あぁ…それはないかなー… 』















＿＿ あっま.





記憶の片隅にあったのに、

忘れようとしていたのに、

忘れかけていたのに＿＿





いとも簡単に呼び起こしてしまった記憶.










僅かに顔に熱がこもる.











違う、

だって、あれは＿＿.










「 なんだ〜、ないのか. つまらないなぁ 」



『 もう、パンダも冗談でもそんなこと聞いちゃダメだよ〜.

それじゃあ、私はそろそろ行くね.
みんな怪我しないように頑張ってね. 』










半ばその場から逃げるように、
生徒たちに手を振り、運動場をあとにした.





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