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彼の口から言葉が出るのをびくびく待っていると、少し間を開けてだが、ゆっくり喋り出した
「…残念な事にベッド周りに盗聴器はしかけていない
流石に俺も耐えがたい時だってあるからな
その代わり、誰がこの家に来たか、来るのかは分かる仕組みだ」
突然なんの話だ、とも疑問に思ったが彼なりに私を救おうとしてくれていたようで、説教でないことに私は安堵した
「ほ、ほう…私が自爆さえしなければ大丈夫な訳か」
「後はネックレス、かな」
「まぁ秀一の盗聴癖に今日ばかりは救われたよ
ありがとう」
首元にあるネックレスを秀一が触って微笑む
昴君の知的なご尊顔に若干見惚れてしまったが、目が笑っていない事に気づいた私は頬が引き攣った
「しかし本当にAは厄介ご…奇人変人を誘き寄せる体質だな」
「厄介ごとねわかってますよ自分でも
まさか刑事さんに捕まるとは」
「日頃の行いだろう」
「秀一、怒ってる？さっきからグサグサと私の心にナイフぶっ刺さってるんだけど」
「…どうかな」
くそう、こればかりは私のせいじゃないのに、なんて思いかけたが薬も飲まずほっつき歩いたのは確実にこの私だ
自業自得、その言葉がぴったり当てはまる
「肯定ですか
この傷はね、殺しした筈のやつがまさか生きててぱきゅんってされたの」
「可愛く言ってもダメだ」
「君のハートにパッキュンです」
「うん、ダメ」
「くそう、秀一のダメの方が可愛い」
「仕方がない、今のを撮らせてくれたら考えよう」
「考える余地なく二言はしない！
言ってて恥ずかしくなってきたわ」
「残念だ」
全然残念そうな顔をせずそう言った彼
散々言われる私にだって不満は募るし、先程の声をかけれなかったあの状況だって今も胸をざわざわさせている
私たちの関係は、曖昧なものだし、確立してしまえばお互いデメリットでしかないのは百も承知
それでも、やはり
「秀一、今日、実は…その、」
あれはなんだったのか
聞きたいけれど、怖い
それでも私の言葉を待つ彼の視線に、より一層喉を詰まらせる何かがあって
「ごめん、なんでもない」
耐えられなかった私は、苦笑いを浮かべるしか術はなかった
「どうしたんだ？
あまり俺からは聞きたくはないが、もしかして本当に女の子の日か？」
「咄嗟に出た嘘だったの！もういいわよバカタレ」
ふて寝した私の頭に置かれた彼の手はとても温かく、心地よさか貧血か、どちらかわからぬまま私の意識は途絶えた
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みんじろう(プロフ) - RIOさん» RIOさん、コメントありがとうございます！好きなものが増えて手に追えなくなってはいますが、映画を鑑賞し感情爆上げにしてきます！！最新のはレンタルが出たら…！！すぐに見たいです！！！ (2022年5月30日 9時) (
レス) id: acc7c19a08 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - 小説読ませてもらっています！更新待ってます！！ (2022年5月29日 23時) (レス) @page31 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんじろう | 作成日時：2020年10月27日 10時
