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家に着くなり、何の躊躇いもなく彼はコートを脱いで手を洗い出した
「いつ帰るの？」
「Aさんの寝顔を見てから帰ります
明日は朝からポアロの買い出しもありますし
え？一緒に？良いですよ」
「え？大丈夫？安室
幽霊でも連れてきた？
悪霊退散悪霊退散」
「釣れないなぁ
さ、Aさんも手洗いどうぞ」
「おう、家の主は私なんだけどね」
彼と会話をしながら貰ったストールをかけて洗面台へ
ニコニコと笑みを絶やさないでいる安室は、手を洗い出した私の腰に腕を回した
「外でデートをするのも、気分転換ができて良いけれど、やっぱり僕は部屋でまったりの方が、好きだなぁ」
「人目を気にしなくても良いから？」
「えぇ、何度、僕が我慢したことか」
「安室君よ、この部屋でもすこーし気にした方が良いよ
いつ、だれがどこで何を聞いているかわからないから」
「ここへ呼んだことのある人物は沖矢昴、と伺ってます
必然的に、何か仕掛けられたのならば犯人は彼しか居ません
まぁ、仮に盗聴器があったとしても、僕が何かを遠慮する必要性はゼロですけど」
「流石探偵ごっこしてるだけあるのね
私自身どこに何があるかわからないんだけど
それにしても、安室的に彼が赤井秀一だと確信しての発言なの？」
「ヤツの認識なんて、半分はAさんに近づくハエとしか思ってませんよ」
「は、ハエっすか」
「それも、小汚いハエ」
彼はそう言ってドレッサーの棚の内側へ指を滑らせて、小さな黒い何を指先で摘みパリッと潰した
そ、そんなところに…そもそも何が何個あるかなんて知らないんだけどね
「安室、潰したは良いけど、何かのヒントになったんじゃないの？」
「あ…」
「ッぷ、」
私が笑いながら彼の腕から抜けて、リビングのソファに向かう
後ろをついて来る安室は必死に何か弁明していた
「し、仕方ないじゃないですか」
「ハイハイ、また見つけたら好きに持ち帰って
犯人が沖矢さんかなんて、わからないけどね」
「絶対にヤツですよ、だからAさんは無闇矢鱈に関わらない方がいい、下手すれば組織にまで目をつけられますから！」
すとん、とソファに腰掛けてテレビのリモコンを持ちスイッチを押す
安室は不安気な視線で私を見下ろした
「私は平気、もし仮に沖矢さんがライであろうとなかろうと、私に駆除命令は下りない
その間私は私で楽しい選択をするだけよ」
そう言うと、安室は大きなため息をこぼした
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みんじろう(プロフ) - RIOさん» RIOさん、コメントありがとうございます！好きなものが増えて手に追えなくなってはいますが、映画を鑑賞し感情爆上げにしてきます！！最新のはレンタルが出たら…！！すぐに見たいです！！！ (2022年5月30日 9時) (
レス) id: acc7c19a08 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - 小説読ませてもらっています！更新待ってます！！ (2022年5月29日 23時) (レス) @page31 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんじろう | 作成日時：2020年10月27日 10時
