宮くんのカノジョ(仮)になりました。【宮 侑】

＃29 ページ29

治「なぁ。ここ、ツムがつけたん？」









『え、どこ？』









とんとん、と治くんは自分の首筋をつついた。









え、宮くんに首筋なんかされたっけ？









思い出すのは耳を...。









そこまで考えて首をふる。









だめだ！！






思い出しちゃう！！









治「Aまっかやけど。やっぱツムとそういうカンケイなん？」









『違うから！！！』









うちが全力で否定すると治くんは意外そうな顔をした。









治「え、そうなん。じゃあここはツムやないん？」









ここ、ってなんだよ！









うちの思いが通じたのか治くんは口を開いた。









治「ここに、花咲いとるで。」









いや、言い方よ。









そう思ったけどそれよりも気にしなければならない事がうちにはある。









『うちそんなん知らんっ！！』









考えられることは2つ。









虫刺されかもしくは









寝ている時に宮くんがつけたか。









話を聞いている限りおそらく後者。









なんのために付けたの？









独占欲？









.....いや、宮くんに限ってそれはないか。









って！何ガッカリしてんだよA！！









百面相をしているうちにいきなり治くんは口を開いた。









治「Aは、ツムのことすきなん？」









すき、なんて。









『そんなんわからん。』









そう言ってへらりと笑う。









ほんとうにわからない。









宮くんのことをうちはどう思っているのか。









でも確実にわかるのはただ電車で見てるだけだったときとは違う、ってこと。









ほんとうにそれしかわからない。

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