30.勘違いしないで ページ30
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望「・・・・A、中間先生と俺の話してたんや?」
先生がさっきまで座ってたのとおそらく同じ椅子に
今度は座る。
やっぱり、カシャン、と金属のぶつかる音がした。
貴「うん。意外と、良い先生やったよ。」
望「へえ。」
貴「・・・・」
望「それで。」
望「俺にも話せへんようなことも、話したん?」
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貴「・・・え?」
望「・・・A、俺には全然、寂しいとかそういうの見せへんし、言わへんやん。」
貴「そんなつもりは、あらへんけど。」
嘘や。
わざと。頑張ってる。
だって病気になってから
治るんやろか、でもどうせ、治ったところで留年しなあかんとか
勿論そういう、自分がこの先どうなるんやろうって不安もあるけど
でもそれ以上に
望の事の方が心配やもん。
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多分今、望が離れてしまったら
私はしんでしまう。
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そんな不安、望に打ち明けれるわけない。
病気なうえに、こんな重い彼女って思われたくない。
そっから望がどう思うか
それは絶対にネガティブな気持ちだから。
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だけど、そのフリは
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望「なあA、もしかして俺、Aに悪い影響与えてる?」
とっくにバレて
あらぬ勘違いを起こしてる。
31.自信が無いと、好かれたいとさえ考えられない→←29.中間先生
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作者名:桜翔 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2017年12月16日 21時