24.捜し物と贈り物 ページ24
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淳「・・・・・何やってるんですか?」
私が、手探りで
ベッドの横にある棚を漁っていると
よほどガタゴトとうるさい音をたててたのか
ガラッと扉が開く音がして
慌てて棚を閉めると
先生の、呆れたような声がした。
貴「えーっと、ちょっと、探し物・・・」
淳「見られたらまずいような物でも持ってるんですか?」
貴「まずいと言うか・・・恥ずかしいというか・・・」
私が言葉を濁らせていると
先生が、何かを言おうとして
途中で止める。
・・・・・もしかして
棚から、出ちゃってたんやろうか。
私が隠してるもの。
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私が黙り込むと
先生が、立ち去っていく音がして
もう1度棚を開けて手探ると
探してたものがすぐに掴めた。
ああ、やっぱ見えちゃってたんや。
もう1度開けて
中身を取り出して、まとめた後
その中から1つだけ取り出して
多分綺麗に、棚に入れなおした。
そうすると、また足音が聞こえて
それは私に近づいてくる。
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淳「これ、使いなさい。」
貴「・・・・・え?」
手を泳がせていると
先生は私の手を取って
そこに、先生がこれ、と言ったものを乗せる。
少しの間、なんだろう、と考えながら
色んな方向に触ったり、引っ張ったりしてみて
ピン!と、分かった。
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淳「無くなったら、また言いなさい。」
貴「・・・・淳太先生ありがとう!」
淳「はっ・・・何やその呼び方!」
貴「あ、先生関西弁なんや。」
淳「せやけど・・・」
貴「あ、また関西弁。そっちの方がええですよ先生。親しみやすい。」
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作者名:桜翔 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2017年12月16日 21時