Fall in love 【短編集】 JW&KJ

依存症　　　Ｒｙｕｓｅｉ．Ｆ ページ6

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彼は私の感情を奪い去って消えた、大泥棒だ。


大泥棒。そのくせドジで、重要なものを忘れて逃げてった。




私自身。








そんな風に


彼を可愛く比喩してみるけど


現実はそんな可愛いもんじゃない。









貴「・・・・・・私、今日誕生日やねんけどなあ・・・」









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この間の着信履歴を見る。


結局電話には出てくれなかった。


代わりに無機質な不機嫌な女の人の声だけ聞けた。




何だったらその時一緒にいる女の声でもした方がマシだ。


君の今の状況を知れる。






彼が忘れていたシャツを抱きしめる。


しみついた煙草の匂い。


右利きだから、右により残ってる。




吸いながらでもいいから、私の事愛してくれないかな。









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気付けばソファで眠っていて


重い頭を持ち上げるけど


頭はぼーっと動かない。



目頭には涙が溜まっていて





・・・・・もしかして、彼は夢だったんじゃないか


ものすごく悲しい、ただの夢だったんじゃないかと







そう、悲しさと嬉しさがごちゃまぜになって


その涙がツーッと落ちてくる。









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流「怖い夢でも見たん？」




目の前で彼が


煙草を口から離して


もう片方の手で、私の涙を拭った。





煙たさと


それのために開けた窓から入る空気で


思わず顔が歪む。









貴「・・・・何でいるん。」

流「合鍵くれたやん。」

貴「私、誕生日やってんけど、遅い・・・」

流「え、何日？・・・・あ、ギリ間に合ってる間に合ってる！誕生日おめでと、A。」





軽い言葉で


ふにゃあっと軽い笑顔で




私の心は重さを増す。









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流星に抱き着くと


むせかえる煙草の香り。







やっぱり私は流星から抜け出せないんだよ。




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「煙たい」片原里奈

何か、好きな感じの・・・



お久しぶりです。シンプルにテストでした。

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