アネモネの熱 【赤】

３１．後夜祭 ページ31

.









いつの間にか、と言うほど


あっという間に文化祭は終わって


後夜祭が始まった。




ただ、告白大会とかそういうものは無くて


あるのはキャンプファイヤーを囲んでのフォークダンス。



でもそれは強制参加じゃないのと


人気の無さで、盛り上がりに欠けていて


実質、学校で打ち上げをしてるようなものや。







皆ジュースを持ちながら


あーだったこうだったと話して


お目当ての人と一緒に写真撮ったりしてる。




制服に着替えれたけど


髪の毛がガッチガチに固められたままの小瀧は


やっぱりここでも人気で









.









重「お前まだか！？中腰つらいねんけど！」

「先生オッサン！」

重「お兄さんや！」




先生は、それを上回る人気だった。







先生の周りが空くと


クラスの女の子たちが、ほら、先生のとこ行きなよ！と


ぐいぐい先生の方に押し込んでく。





ちょっと待って。


まだ心の準備できてないから。




そう言いたいけど


皆はそんなの知らないまま


重岡先生ー！って先生を呼んで









.









重「おー早川。やっぱ来た。遅かったなー。何か、久しぶり。」





先生は何も無いように


普通に笑いかけてきた。

３２．欲しいものは、形のない、難しいものばかり→←３０．嫉妬

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す